Electronic Arts(EA)は長年、この地球上で最大のサードパーティーパブリッシャーとして君臨してきたが、もはやその座にはない。EAの最高経営責任者(CEO)が、ゲーム業界の合併熱は徐々に静まっていると述べた2日後に、歴史的な合併が発表された。米国時間12月2日、Vivendi GamesとActivisionは合併を発表し、世界最大の独立ゲームパブリッシャーになると宣言した。新会社の社名は「Activision Blizzard」となり、ニューヨークのNASDAQ市場では、ATVIのティッカーで引き続き公開取引が行われる。今回発表された取引の総額は189億ドルと評価されている。
今回の合併取引の条件では、フランスのメディア複合企業のVivendiが傘下のVivendi Games全体を81億ドルで提供するほか、Activision Blizzardの52%の株式を現金17億ドルで取得して経営権を得る。この合併取引が承認されれば、Activision Blizzardは、Activisionの1億4670万株の保有者に対し、20日間の平均終値に31%のプレミアムを上乗せして、1株当たり27.50ドルを支払う。
合併が米監査機関の承認を得れば、新生Activision Blizzardの年間売上高は38億ドルと見積もられ、EAの2008会計年度の総売上高33億5000万〜36億5000万ドルを上回ると予想される。また、「Call of Duty」「Tony Hawk」「F.E.A.R.」「Diablo」「StarCraft」「Warcraft」「World of Warcraft」といったビッグな看板ゲームの販売権も、1社に統合されることを意味する。Activisionの「Guitar Hero」シリーズにとっても、Vivendiの世界最大レコードレーベルとなるUniversal Music Groupのライブラリへ、フランチャイズからダイレクトにアクセス可能となる。
合併はActivisionとVivendi経営陣の統合を意味しており、両陣営が公式に喜びを表明した。Vivendi CEOであるJean-Bernard Levy氏は「この提携はVivendiにとって大きな戦略的ステップであり、エンタテインメントセクターにおけるプレゼンス拡大を狙う、われわれの意思表示の表れである。Vivendiのゲーム事業をActivisionと統合することにより、われわれは高度成長を遂げる業界で、世界的なリーダーとなる」と語った。
Activision CEOのBobby Kotick氏も、合併を歓迎するコメントを発表した。「インタラクティブなエンターテインメント業界が変化し続けている中で、この合併は非常に重要な出来事である」と、Kotick氏は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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