Vonageは米国時間10月25日、Verizon Communicationsとの係争中の特許訴訟に関し、最大1億2000万ドルで和解に達したと述べた。インターネット電話会社として苦戦している同社にとっては、見通しの暗い係争がこれで終結する。
まだ利益を上げていないニュージャージー州を拠点とするVonageが、米国第2位の規模を誇る電話会社であるVerizon Communicationsが保有するVoIP関連の特許3件に関する上訴において、大部分で敗訴したのは、今回の発表のおよそ1カ月前のことである。
連邦控訴裁判所は、Vonageが同社のサービスのおそらく中心であるとされる2件の特許を侵害したとする陪審の評決を支持した。同裁判所は、その2件ほどはVonageのサービスに重要ではないと考えられる機能に関する特許侵害については新たな審議を命じたが、今回の和解にはその特許も含まれているため、裁判がこれ以上続くことはないと思われる。評決を下した陪審はどの侵害行為がどの特許に対するものであるのかを明確にしていなかったため、同裁判所はVonageに対する5800万ドルの損害賠償額についても棄却した。
Vonageは声明で、最終的に同社がVerizonに対し正確にいくら支払うことになるのかは、Vonageが2件の中心的な特許に対して求めている再審議を連邦控訴裁判所が承認するかどうかに依存すると述べた。
Vonageは再審議で勝訴するか、または2件の中心的な特許のうちの一方または両方に関する差止め命令を何とか免れることができれば、Verizonに8000万ドルを支払うことに同意している。もしVonageが再審議を承認されないか、または現在保留中の差止め命令が復活することになるならば、Vonageは1億2000万ドルを支払うと述べている。そのうち250万ドルは「ある慈善団体宛て」になるという。Vonageは、既に8800万ドルをエスクロー口座に移したと述べた。
同社の最高法務責任者(CLO)であるSharon O'Leary氏は声明で、「この係争を終結することをうれしく思う。今回の和解がVonageとわれわれの顧客にとって最善の策であると信じている」と述べた。「今回の和解により、法律の解釈におけるあいまい性と長期にわたる裁判から解放され、われわれのコアビジネスと顧客のために引き続き全力を注ぐことができる」(O'Leary氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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