東芝とソニー、プレステ向け高性能半導体生産の新会社設立で合意

 東芝とソニー、ソニー・コンピュータエンタテインメント(ソニーグループ) は10月18日、家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)3」などに搭載して いる高性能プロセッサ「Cell Broadband Engine」や画像処理用LSI「RSX」な どの高性能半導体を生産する新会社を設立することで合意した。

 同時にソニーグループは、ソニーセミコンダクタ九州長崎テクノロジーセン ター内にあるFab2の300mmウェハーラインの製造設備を08年3月末までに東芝に 譲渡する内容の基本合意書を締結したと発表した。正式契約は年度内にも締結 する方針。

 新会社の設立は08年4月1日で所在地は長崎県諫早市。資本金は1億円の予定 で、出資比率は東芝が60%、ソニーが20%、ソニー・コンピュータエンタテイ ンメントが20%。社名、従業員数に関しては未定。代表者も未定だが、会長兼 CEOを東芝から、社長兼COOをソニーから選任する。

 東芝は、プレイステーション向け高性能半導体の受注拡大と安定確保を通じ、 システムLSI事業の拡大・強化を狙う。一方ソニーグループは、高性能半導体 をさらに微細化するなどにより、プレイステーション事業の強化をめざす。

 東芝とソニーグループは、「プレイステーション3」をはじめとするゲーム 機向け高性能半導体の開発・生産体制で協業しているが、新会社は、東芝がソ ニーから買い上げる製造設備の貸与を受けて、主に65nm(ナノメートル)プロ セスに対応した製造を展開する方針。さらに今後は45nmプロセスに対応した量 産体制構築を構築したい考えで、ソニーはIBMとの協力関係を強化。これに伴 いIBMは米ニューヨーク州イーストフィッシュキルにある既存の65nm製造体制 を45nmに移行する。

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