10月はじめ、Kazaaを利用して違法に音楽を共有していたとして、22万2000万ドルの罰金支払いを命じられたミネソタ州のJammie Thomas氏が再審を要求している。
Thomas氏の弁護士は米国時間10月15日、連邦判事が命じた法廷損害賠償金は度を越えており、合衆国憲法が規定するデュー・プロセス条項に違反しているとして、再審を要求する書類を提出した。
連邦地区裁判所の判事Michael Davis氏が再審を求めるThomas氏の懇願を却下したとしても、Thomas氏の弁護士は罰金金額をゼロから150ドルの間に下げるよう要求している。Thomas氏の弁護士は、消費者がオンラインで楽曲を購入した場合、レコード会社は1ドルのうち70セントを受け取っているのが典型的なパターンと見積もっているアナリストAram Sinnreich氏の供述書を引用している。
弁護士のBrian Toder氏、Bryan Bleichner氏は、このような小額の罰金が適切である、と述べる。なぜなら、「実際の損害や危害を上回る罰金金額は、単に懲罰でしかない」からだ。そして、全米レコード協会(RIAA)の代表者がThomas氏のコンピュータから実際に楽曲をダウンロードした以外に証拠はないとも続ける(連邦著作権法の下では、損害賠償は問題となった楽曲数に基づくものであり、ダウンロードされた回数ではない)。
これは新しいアプローチというわけではない。法学機関では少し前から、法廷罰金は現実に即したものではないと主張が出てきていた。著作権法では、1件の侵害につき750ドル〜3万ドルの損害賠償を規定していることから、2000曲を共有したユーザーは150万ドル〜6000万ドルの損害賠償金を命じられることになる。「故意の」侵害の場合、罰金金額は3億ドルに達する。
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