Gatewayは米国時間10月8日、パリに拠点を置くPCベンダーPackard Bellの企業支配権を得ることで合意したことを明らかにした。
Gatewayは、Packard Bellの親会社であるPB Holding Companyの全株式取得に向け、Lap Shun(John)Hui氏と同氏が管理する企業Clifford Holdings Limitedに対して株式先買権を行使した。両社はPackard Bell株の75%を支配する。この取引に関する金銭面の詳細は明らかにされていない。
Gatewayは8月にも同社の意向を明らかにしていたため、今回の発表は意外だったわけではない。Gatewayはまた、Packard BellをめぐってLenovoと対立してきた(Reutersが先に報じたところによると、Lenovoの最高経営責任者Bill Amelio氏は記者に対して「Packard Bellはまさにぴったりだ。われわれはまだ興味がある。話がまとまるまで終わったことにならない」と述べたという)。
Lenovoにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
Gatewayは8月、Acerが同社を買収することを明らかにした。AcerはPackard Bell買収に対する資金を提供することで合意している。
GatewayとPackard Bellの合併には、やや複雑な背景が存在する。保有するPackard Bell株を売却する予定のHui氏は、eMachinesの元幹部である。Gatewayは2004年、市場シェア拡大を目指し、eMachinesを2億6200万ドルで買収している。この2年半後、Hui氏はGatewayの小売部門(主にeMachinesブランドの)買収案を提案し、同社に拒否された。
Acerに代わって行われたGatewayによるPackard Bell買収は、部分的にAcerのための防衛的な動きでもある。Acerは世界第3位のPCメーカーというLenovoのポジションを奪い取りたい意向である。
Packard Bellは米国内ではあまりよく知られていないが、米国におけるGatewayのように、欧州では認知度の高いブランドである。
Current Analysis WestのアナリストであるSamir Bhavnani氏は、「Acerの観点から見れば、Lenovoがアジアで強いことは分かっており、Lenovoが米国や欧州で成長を目指していることも分かっている。この買収がちょっとしたけん制となり、Acerが欧州において優位性を得ることになる」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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