Microsoftは米国時間9月25日、特定の乗算を行うと、計算を誤る可能性のあるバグが「Excel 2007」に存在することを認めた。
この問題は乗算の結果が6万5535になるときに発生する。2進演算に明るい人には説明するまでもないことだが、6万5535は2の16乗から1を引いた値。つまり、0以上の整数を2バイトで表したときの最大の整数である。2進法を10進法に変換する際にこの問題が発生する可能性が高い。
同社は修正作業を行っているとだけ述べ、それ以上の説明はしていない。
Microsoftは25日に声明で、「われわれは現在、この問題に対する修正を開発し、検証するプロセスに入っている。顧客に速やかに対応すべく優先的にこの問題に取り組んでおり、ソフトウェアのより良いエクスペリエンスを提供するための方法を模索している」と述べている。
このバグは22日にExcelメーリングリストで明らかになり、25日にはSlashdotで取り上げられた。Slashdotのフォーラムは、Microsoftに批判的なユーザーが多く、この問題を痛烈に非難した。
Slashdotに寄せられたコメントの中には、Microsoftの修正は、(Officeのヘルプキャラクターである)Clippyの新型を追加するものであると述べるものもあった。同コメントによると、Microsoftは、(英国の数学者である)Charles Babbageの頭が出現するアニメーションを表示するように修正する予定なのだという。そして、このキャラクターが「掛け算をしたいのかね。差分法を使えば足し算と引き算だけを使って近似値を求めることができるが、知りたくはないかな。それとも、正しい累乗を表示するウィザードを開くかね」と述べるのだという。
もう少し建設的な情報もあった。それによると、この問題が発生してもグラフ上の結果は正しいという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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