UPDATE Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmer氏は米国時間7月26日、オンラインサービスとコンシューマーエレクトロニクスへの多額の投資は、歴史的といえるほど高い同社の成長率維持につながる、と金融アナリストに向かって語った。
ソフトウェア最大手のMicrosoftが、ワシントン州レドモンドの本社で「Financial Analysts Day」開催している。Ballmer氏は当地で、Microsoftの戦略について、成熟したデスクトップ用ソフトウェア部門とサーバ用ソフトウェア部門からより多くの売り上げを引き出すとともに、新興市場への大規模投資も何件か行うと説明した。
同氏によるとMicrosoftは、製品開発モデルとビジネスモデルを「ソフトウェアとサービス」つまりオンラインサービスで補完されたソフトウェアに移行しているという。同社はこれまで、ウェブ検索大手のGoogleと比較して広告収入を利益に変えるのに時間がかかっていると、財務アナリストらに批判されてきた。
Ballmer氏は「広告業界のトップ企業として確固とした地位を占めるために、人材、リソース、資金、創意工夫を投入し、決意をもって邁進する」と述べた。
Microsoftの設立者Bill Gates氏は、Ballmer氏に先立ってプレゼンテーションを行い、オンライン広告と検索技術の研究に従事する「Internet Services Research Center」を設立すると発表した。同センターはHarry Shum氏が所長を務め、研究内容は、検索関連性、スパム対策、書籍などのスキャン画像の検索を中心とする。
Ballmer氏によるとMicrosoftは、抜本的な技術改革、つまり広告を付加したウェブサービスへの移行に正面から取り組んでいるという。同社とって、ソフトウェアの利用拡大につながるオンラインサービスとコンシューマデバイスへの取り組みは不可欠である。
Ballmer氏は、利益の上がっていないOnline Services部門とEntertainment and Devices部門について、投資継続の正当性を主張した。企業のデータセンター向けサーバソフトウェアに関する数年来の取り組みでMicrosoftは多角化を進め、数十億ドルの収入源を手に入れた。
Ballmer氏は「エンタープライズ事業に向けたのと同じ洞察力と根気強さを自らのDNAから引き出し、コンシューマデバイスとオンラインサービスに注ぎ込む。Microsoftは広告企業になろうとしており、またデバイス企業になろうとしている」と述べた。
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