宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、スペースシャトルや国際宇宙ステーションに持ち込める初の「宇宙日本食」として、しょうゆラーメン、サケおにぎり、サバのみそ煮、レトルトカレー、栗ようかんなど12メーカーの29食品を認証した。来年秋ころに始まる若田光一宇宙飛行士のステーション滞在でメニューとして登場する予定。
宇宙日本食は、宇宙空間で使用が認められている包装材料を使っているかや、12カ月の保存試験、さらに汁が飛び散らないように粘度を上げるなどの工夫が施されていることを検査して定める。認証されれば正規の宇宙食として国際宇宙ステーションなどへの搭載が特別な手続きなしに可能になる。
JAXAは、日本人宇宙飛行士の肉体的・精神的なサポートになるとして4年がかりで日本食の審査制度の導入に取り組んできた。メーカーは、一定のロイヤルティー(権利料)を支払うことで「宇宙日本食」のロゴマークを使用して一般販売できる。
米国航空宇宙局(NASA)は約200食、ロシア航空宇宙庁は約100食を認証しており、JAXAも100食程度まで増やして、最大6カ月程度におよぶ長期滞在での日本人宇宙飛行士のホームシックを防ぎたい考えだ。
JAXAの柳川孝二・有人宇宙技術部長は、「地上で食べられている民生品をベースにしたので比較的安くできた。今後は無重力の宇宙で問題となる骨粗しょう症を防止する栄養強化食品など専用の食品の開発も視野に入れたい。また、すしや懐石料理などの問い合わせもあった」と、認証食品の可能性について言及した。
今回認証を受けた12社は次の通り。▽味の素▽尾西食品▽カゴメ▽キユーピー▽日清食品▽ハウス食品▽マルハグループ本社▽三井農林▽明治乳業▽山崎製パン▽ヤマザキナビスコ▽理研ビタミン(50音順)
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