25日の東京株式市場で任天堂株が一時、前日比900円高の4万6350円まで上昇し、取引時間中の上場来高値を更新した。この時点での任天堂株の時価総額は約6兆5600億円となり、ゲーム事業でライバル関係にあるソニーの時価総額を初めて上回った。携帯ゲーム機ニンテンドーDSや新型家庭用ゲーム機Wii(ウィー)好調の勢いが、株価にも反映された形だ。
任天堂株は25日午前の取引で5営業日連続の最高値更新となった。一方、ソニー株は同時点で6460円まで下落。時価総額は約6兆4800億円となり、初めて任天堂に逆転を許した。
任天堂の時価総額はすでに松下電器産業を抜いており、ハイテク関連銘柄でもキヤノン(約9兆8200億円)に次ぐ2位となった。ただ、午後の取引では下落に転じ、終値ベースでの時価総額はソニーが上回った。
任天堂は3月末までにニンテンドーDSが世界で4000万台以上を売り上げる大ヒットとなり、Wiiも好調をキープ。今期は初の売上高1兆円の大台を狙うほか、このところの円安基調も業績を押し上げるとの期待が高まっている。
一方のソニーは、戦略商品に位置づけた新型ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の3月末までの生産出荷台数が世界で550万台となり目標を下回った。特に、国内での販売台数はWiiの約5分の1にとどまり苦戦している。
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