Yahooは米国時間5月10日、経済学と社会学を専門とする2名の科学者を、同社のオンラインマーケットおよびソーシャルネットワークに関する研究の統括者として雇用すると発表した。
カリフォルニア工科大学の教授でビジネス、経済、マネージメントを専門とするR. Preston McAfee氏は、Yahooのミクロ経済研究グループを率いるバイスプレジデント兼研究フェローに就任する。McAfee氏は、パデュー大学で経済学および数学の修士号と、経済学の博士号を取得しており、カリフォルニア州バーバンクにあるいくつかのYahooのオフィスで勤務する。
コロンビア大学の社会学教授で、同大学のCollective Dynamics Groupのディレクターを務めていたDuncan Watts氏は、Yahooにおいて、ソーシャルネットワークや協調型問題解決を含む人間社会動態に関する研究を率いる予定である。同氏は、「Six Degrees: The Science of a Connected Age」の著者でもある。同氏は、ニューサウスウェールズ大学で物理学の学士号、コーネル大学で理論および応用機械学の博士号を取得しており、Yahooのニューヨークシティにあるオフィスを拠点とする予定である。
Yahooの研究ユニット内の部署でコンピュータ科学以外の分野は、ソーシャルネットワークとマーケットの2つだけで、ともにYahooの主要な分野であり、同社にとって成長の可能性を秘めた分野である。同社は最近、オンライン広告オークションのRight Mediaを買収する計画を発表したばかりである。また求人サイト「HotJobs」やマーケットプレイス「Yahoo Personals」を所有している。Yahooは「Flickr」や「Yahoo Answers」などの人気の高いサイトも所有しており、間違いなくウェブ上の最大のソーシャルメディアプラットフォームの1つであるといえる。
Yahooは「学術レベルの経済学者らからなる、Bell Labs以来の最大規模のグループを企業環境内に集結させた」とMcAfee氏は述べた。「われわれは直ちに製品につながる開発に携わっているのではなく、これらの市場の将来に取り組んでいるのだ。(インターネットは)実世界において市場設計を適用するべき次世代の領域である」(McAfee氏)
一方Watts氏は、「ソーシャルネットワークやコミュニティが時と共にどのように発展していくか、人々はどのように互いの行動に影響を与えるのか、人々はいかにして有益なものを見つけるのかを理解すること」などに関心があると述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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