世界最大の半導体メーカーであるIntelと、世界で最も人気のある検索エンジンを提供するGoogleは米国時間4月25日、共同マーケティングイニシアティブを発表する計画だ。これにより、IntelベースのノートPCやコンピュータ製品を製造するメーカーや販売業者は、Googleの「AdWords」を活用して、キーワードベースの検索広告やオンラインディスプレイ広告を使ったブランディングを展開できるようになる。
Intelは、数千社のチャネルパートナーや再販事業者向けにバーチャルマーケティングショップを提供する。ここは、プリント広告の掲載、商品やサービスの発注、自社ロゴを使ってのアイテムのカスタマイズといったキャンペーンのプランニングや作成が行える単一のポイントとして機能するという。一方、Googleはこのバーチャルマーケティングショップでツールセットを提供する予定。各社はこれを利用して、事前に承認された広告テンプレートなどを使ったAdWordsキャンペーンを作成できるという。IntelのバーチャルマーケティングショップとGoogleのプログラムは、4月29日に提供を開始する予定だ。
Intelのグローバルパートナーマーケティング部門でゼネラルマネージャーを務めるMike Hoefflinger氏によると、これまでの「Intel Inside」ライセンシー向け販売促進プログラムはフォーカスを絞ったものだったという。ここではライセンシー各社は、マーケティング資金を利用してIntel Insideのロゴの付いたペン、カップ、マウスパッドといったものを購入していた。Intelは現在、ライセンシーのマーケティングチャンスを拡大し、現金によるマーケティング支出を抑える方針をとっているという。
Googleのオンライン自動広告オークションシステムでオンライン広告を購入することを希望する小規模企業がある一方で、Intelは同システムを利用する際もパートナー各社と協力する必要があるという課題を抱えていた。こうした背景から、IntelのマーケティングショップでGoogleの広告をカスタマイズすることになったとHoefflinger氏は説明する。
IntelがIntel Insideキャンペーンを開始したのは1991年のことだ。このキャンペーンは大成功を収め、コンピュータの内部で利用されているために一般ユーザーの目に触れることのなかったIntel製品の認知度は大きく改善した。
Googleは最近、Advanced Micro Devices(AMD)チップからIntelチップを搭載したサーバに移行したところだ。また、Intelの社長兼最高経営責任者(CEO)であるPaul Otellini氏は、2005年にIntelのトップに就任する前からGoogleの役員を務めている。こういう意味では、今回の2社の協業は意外な動きではない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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