ドリコムは4月10日、2007年3月期の連結および個別業績について、売上高が従来予想の6割にとどまり、経常利益は赤字転落すると発表した。同社は「Web 2.0銘柄」として市場の期待が高かったが、上場後わずか1年で大幅に業績を下方修正。株価は4月10日現在、1年前と比べ4分の1程度に落ち込んでおり、明日以降の株価推移に注目が集まっている。
連結業績における売上高は前回予想の15億円に比べ、42%減の8億7000万円、経常損失は1億8000万円(前回予想は4億円の経常利益)、純損失は1億1000万円(同2億3000万円の純利益)となる。
下期にブログ関連製品の大型受注案件を獲得できなかったことが主因。また、業績に寄与する計画だった光通信と組んだ営業案件も、大きな成果をあげることができなかった。
今期はドリコム自体の営業力強化やモバイル事業など新規商品開発、光通信との営業体制強化などに取り組むことで、業績回復を目指す。
4月10日現在、ドリコムの株価は最高値を記録した2006年7月の4分の1となり、時価総額で約151億円。同日の下方修正発表は東証マザーズの取引終了後となる午後3時に行われたため、市場からの反応は明日以降の株価に反映されることとなる。
これを受け、ドリコム社長の内藤裕紀氏はコメント文を発表。今後の業績回復を担う施策を述べるとともに、経営計画を着実に実行する内部管理体制の強化を宣言した。
内藤氏によるコメントは以下の通り。
「業績予想の大幅な下方修正となることとなり、心から反省し、投資家の皆様に大変ご迷惑をおかけ致しましたことを、深くお詫び申し上げます。(中略)今後の業績予想に関しては、より堅実に計画を立てるとともに、計画を迅速かつ着実に実行できる内部管理体制の強化を図ってまいります。投資家の皆様をはじめとしたステークホルダーの皆様には深くお詫び申し上げますとともに、今後ともご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」
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