フジテレビジョンは3月26日、一審で有罪判決となったライブドアの証券取引法違反容疑に関連して、ライブドア株の取得により少なくとも345億円の損害を被ったとする損害賠償請求訴訟を、東京地方裁判所に提起した。
ライブドアは堀江貴文被告らが経営陣だった2005年2月当時、フジテレビの大株主だったニッポン放送の株式を大量取得して経営統合を提案。これにフジテレビ側が反発し、2005年5月に総額約440億円分のライブドア株をフジテレビが引き受けることで、いわゆる「ライブドア事件」は一時的な解決をみた。
ところが2006年1月、ライブドアを証券取引法違反等の容疑で東京地方検察庁が強制捜査し、堀江被告ら経営陣を逮捕。2006年4月に同社は上場廃止となった。
フジテレビは2006年3月、保有するライブドア株の取り扱いについて慎重な検討を行った結果、USEN社長の宇野康秀氏に売却。しかし、売却額は95億円となり、当該株取得時と比べて少なくとも345億円の損害となった。
当該損害についてフジテレビはライブドアに対し、法的根拠に基づいて賠償を請求していたが、ライブドアからの支払いはなく、3月23日のライブドアに対する東京地裁の有罪判決を踏まえ、今回の民事訴訟につながったとしている。
ライブドアはこれについて、「訴状が届いていないのでコメントできないが、誠実な対応をする」としている。
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