Googleが米国時間3月16日、ゲーム内広告企業AdScape Mediaの買収を正式に発表した。買収の条件や金額は明らかにされていない。今後、AdScapeの作業チームはGoogleに統合される予定だという。
GoogleはAdScapeを買収することにより、成長著しいビデオとインターネットゲーム分野への広告配信技術を新たに獲得することになる。Parks AssociatesやYankee Group Researchの予測によると、ゲーム内広告市場の売上は、2007年に2億ドル、2010年に7億ドルに達する見込みであるという。もっとも、Googleは買収を発表したプレスリリースの中で、AdScapeのゲーム内広告を自社の広告プラットフォームに組み込むタイミングや方法についてはコメントを控えている。
AdScapeは、Nortelの元エンジニアDan Willis氏が2002年に設立し、その後、2006年にはSEGA of Americaの元幹部であるBernie Stolar氏とChris Gilbert氏の2人が参加した。Stolar氏はSEGA of Americaの社長兼最高業務責任者(COO)を務めた経験があり、Gilbert氏はSEGA of Americaのセールス、マーケティングおよびオペレーション部門担当エグゼクティブバイスプレジデントだった。同社は「Real Advertising in the Virtual World(仮想世界の本物の広告)」をうたっており、RVG(Real World/Virtual World Gateway)という技術を活用している。この技術のおかげでテキストやオーディオ、ビデオを使う双方向コミュニケーションができるようになり、報酬の解除、曲のダウンロード、あるいは懸賞への応募を可能にしている。
GoogleによるAdScape買収のうわさは、2007年1月にThe Wall Street Journalが報じて以来ささやかれ続けてきた。2月8日にはRed Herringが、両社が買収契約に合意し、買収金額は2300万ドルであると報じていた。
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