情報工学や計算機科学分野の権威ある賞「A.M.チューリング賞(A.M. Turing Award)」を女性が初めて受賞する。
米計算機学会(ACM)は米国時間2月21日、IBMの元コンピュータ科学者であるFrances Allen氏が、2006年度のチューリング賞を受賞する予定であることを明らかにした。授賞式は6月を予定している。現代の高速計算処理方法につながるプログラム最適化に関する功績が認められたという。
Allen氏は、実行速度と効率性の向上を目指してマルチプロセッサでプログラムを実行することを可能にする「Ptran(Parallel Translation)」を開発したことで知られている。
ACMは、Allen氏が副賞として10万ドルを受け取ることも明らかにした。
Allen氏はオールバニー州立教育大学(現在のニューヨーク州立大学オールバニー校)の教育学部を卒業し、ミシガン州立大学で数学の修士課程を修了した。
Allen氏は1957年にIBMに入社し、プログラミング言語のFortran(Formula Translation)を学んだ。その後、同氏はプログラム最適化、言語に依存しないオプティマイザやPtranの研究に取り組んだ。
同氏の研究は、気象予報やDNA照合、国家安全の分析などで使われている現在の高速計算システムの基礎となった。
Allen氏は1989年に、初めての女性IBMフェローになった。同氏は現在、IBMの名誉フェローで、技術分野における研究者たちのメンターとして活動している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力