ロボットスーツのCYBERDYNEが大和ハウスと業務提携--「HAL」量産へ前進

 大和ハウス工業とCYBERDYNE(サイバーダイン)は2月15日、ロボットスーツ事業で業務提携すると発表した。これにあわせ、大和ハウスはCYBERDYNEが2月7日に実施した第三者割当増資を引き受け、株式1万株を取得した。増資引受総額は10億円で、増資引受後の出資比率は15.43%となる。

 CYBERDYNEは、筑波大学大学院システム情報工学研究科教授の山海嘉之氏と、その研究室の研究成果を活用することを目的に、2004年6月に設立された大学発ベンチャー。医療福祉機器と医療福祉システムの研究開発を手がけ、ロボットスーツ「HAL」の量産化と機能向上に取り組んでいる。

 今回の提携は、HALの量産化と、住宅や医療・介護施設、スポーツ施設での活用を目的とするもので、「両社の先端技術を活用して、テクノロジーと共存し、安全、安心、安らぎを提供することのできる、次世代の居住環境に関する共同研究・分野開拓」を行うとしている。

 今回の提携により、大和ハウスは、住宅内や医療・介護施設での高齢者・障害者の自立支援、介護者のパワーサポートや、生産現場・建築現場などでの労働者・重作業者へのパワーサポートについて研究開発を行う。また、グループ企業のスポーツクラブ「NAS」において健康増進トレーニングやリハビリシステムとして活用し、ノウハウを蓄積するとしている。このほか、HALの販売も行う。

 CYBERDYNEは、今回の増資により、筑波大学からのアクセスが良く、茨城県内や首都圏から優秀な研究開発メンバーを集めやすい場所に研究開発センターを建設し、センターの一部に製造施設を設けて、HALの量産化を目指す。また、スペースおよび人員を増強し、HALの分野別開発を進めるとしている。

HAL 急速に注目を集めつつあるロボットスーツ「HAL」

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