IBMが、特許侵害および契約違反のかどでPlatform Solutions(PSI)を訴えた。PSIは、IBMのメインフレーム向けに設計されたソフトウェアを実行可能なサーバを販売しようとしていた。
IBMは先週、PSIが同社と交わした契約書に違反し、5件の特許を侵害したとして、ニューヨーク州南部地区の連邦地方裁判所に訴えを起こした。
PSIは訴訟の詳細に関してコメントすることを避けたが、同社の製品管理およびマーケティング担当バイスプレジデントChristian Reilly氏は、これを「不当」だとしている。「IBMはわれわれを真の競合相手であると認識しているのだろう。われわれは顧客に代替となる製品を提供しているだけだ」とReilly氏は述べた。
カリフォルニア州サニーベールを本拠とする同社は、Intelの「Itanium」プロセッサを搭載したサーバを開発しており、このサーバではIBMのメインフレーム用OSである「z/OS」や、より高レベルのメインフレーム用ソフトウェアを実行することが可能である。まったく異なるプロセッサを搭載したIBMのメインフレームで動作するz/OSを、比較的主流のシステムでも稼働するように移行しようとする取り組みは珍しい。
PSIのサーバは、Linux、Windows、UNIXなど、すでにItaniumが対応しているより一般的なOSも実行可能である。Reilly氏によるとPSIは現在、数社の顧客とともに同社のサーバを検証中で、2007年初めにはシステムの販売を開始する計画であるという。
IBMの訴状によると、IBMはPSIと交わした契約書のなかで、OSのライセンス使用をPSIに許可しているが、これはエンドユーザーとして使用する場合に限られるという。
IBMの訴状には、ライセンス契約書には「ライセンス供与されたソフトウェアプログラムの変換などの行為を一切禁止することが明記されている」と書かれている。
さらにIBMは、PSIの「エミュレータ」が、同社の5件の特許(特許番号5,696,709、5,825,678、5,953,520、5,987,495、6,801,993)を侵害していると訴えている。
IBMのメインフレームと互換性のある製品を製造したのは、PSIが初めてではない。メインフレーム全盛期に、後に富士通に買収されたAmdahlが、メインフレームソフトウェアを実行可能な「プラグ互換」システムを製造したことがある。
しかしAmdahlは、2000年初めにメインフレーム市場から撤退した。PSIは自社のウェブサイトに、同社は1999年、以前Amdahlに勤務していたエンジニアからなるチームが中心となって創立されたと記載している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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