Googleがメディア各社に対して「Googling(ググる)」という言葉を使わないよう要求したことに続いて、Apple Computerも同様に「pod」という言葉の保護に乗り出した。
Appleは、同社のデジタル音楽プレーヤー「iPod」を巡って、製品名に「pod」を使っている企業少なくとも2社に対して使用停止を求める文書を送付した。
自動販売機からデータを収集する「Profit Pod」というデバイスを販売するMach5products.comと、ノートPC用の保護カバーを製造するTightPodが、それぞれこの文書を受け取った。
Appleは、iPodの商標を侵害していると主張し、両社に対して自社製品の名称を変更するよう要請した。
法律事務所Olswangの知的財産担当事務弁護士Sarah Wright氏によると、こうした文書の送付は珍しいことではないという。ただし、同社には訴訟に踏み切る予定や意向はないのではと、同氏は予測する。
Wright氏は、「このような文書を送付するのは、有名ブランドの所有権者が用いる常套手段だ。彼らは、自社ブランドを適切に管理し、自社ブランドと類似した商標が登録されないようにしなければ、第三者に対して商標権を主張することが難しくなってしまう」と述べている。
ZDNet Newsのブログには、Mach5productsを共同経営するCarolee Ellison氏、Dave Ellison氏の両氏にあてに、Appleの弁護士からのものだとされる文書が投稿されている。この文書には、「AppleのiPodの商標と、Profit Podの商標には、紛らわしい類似点があると認識している。どちらのデバイスもデータの送受信を行い、コンピュータと連動し、ビデオゲームとも連携するなど、さまざまな点で構成が似通っている。また、Profit PodもAppleのiPodのように、ディスプレイを搭載し、小型で、フラットかつ丸みを帯びた長方形のデバイスであることは誰の目から見ても明らかだ」と書かれている。
Mach5productsは2004年に同製品の特許を、この名称の下で申請している。Appleはこれに対しても文書のなかで申請の撤回を求めている。
Wright氏によると、Appleは、(Mach5productsの)商標申請がきっかけで、今回の行動を起こしたのかもしれないという。Wright氏は、「商標を申請しなければと考える人も多いが、申請をせず、ビジネスを続けることで権利を獲得する方が良い場合もある。(中略)そうすれば、このような衝突は避けられる」と述べている。
Appleは、TightPodにも、申請した商標を断念するよう求めている。これは、TightPodが商標申請の中でMP3プレーヤーに関して言及したためで、Appleは、これがiPodと混同される可能性があると主張している。
TightPodsの製造および販売を行っているTerry Wilson氏はこれに対し、MP3プレーヤーに言及した部分を削除するか、ブランドの変更に要する費用の半分を負担するよう求める提案をAppleに示した。Wilson氏は、この件に関して訴訟も検討している。
Appleにコメントを求めたが回答は得られなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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