最近リサイクルショップでシャツを買ったのだが、そのシャツの元所有者がどんなライフスタイルだったかを知る術がないのは残念だ。
それとも、知る方法があるのだろうか?
CDEX(本社メリーランド州)が開発中の新たな「メス銃」(meth gun)があれば、警察はこの装置が発する紫外線を使って、メタンフェタミンなどの違法薬物が残す微量の化学物質を検出できる(methはメタンフェタミンの俗称)。
米麻薬取締局が運営するNational Clandestine Laboratory Databaseによれば、メタンフェタミン関連の事件は2005年に計1万2139件発生している。
アリゾナ州トゥーソンにあるCDEXの研究所で働く研究主任のWade Poteet氏によると、同社は最近、「国土安全市場」での使用を想定した装置の開発に備え、特許を申請したという。
メタンフェタミンなどの違法薬物を検出するこの装置は、一種の分光学(spectroscopy)技術を応用しており、検査対象の表面に付着した薬物の微量の痕跡を検知できる、とPoteet氏は説明する。
Poteet氏によると、紫外線を利用して薬物を検出する技術は以前からあるが、通常は研究所での使用に限られており、この種の用途で利用されるのは今回が初めてだという。
International Union of Police Associationsの広報担当者Rich Roberts氏は、メス銃は麻薬探知犬を使う捜査班にとって有用な補助手段になりそうだと述べた。
「麻薬探知犬の集中力が持続する時間は限られている。それに、捜査班が使える麻薬探知犬の数の点でも制限がある。したがって、こうした補助装置があれば、捜査班の能力を伸ばせるだろう」と、Roberts氏は語る。
Roberts氏によると、メス銃を使えば残留物が裸眼で見えるようになるので、捜査官は麻薬ディーラーの住居やメタンフェタミンの製造拠点をこれまでよりも簡単に追跡できるという。
「残留物はあらゆる場所にまんべんなくあり、ドア、ゴミ袋、さまざまな日用品に付着している。摘発の前に調べる道具として、この装置を1個用意していれば、非常に有効だろう」
Poteet氏によると、メス銃は電池駆動の携帯型で、走行中の自動車などの速度を計測するレーダーガンに似ており、正式名称はまだ決まっていないという。この装置は、対象物の表面に紫外線を当てて、目には見えない薬物の痕跡を浮かび上がらせる。次にこの痕跡を記録し、分析を行うと、Poteet氏は説明する。
これらの機能を搭載するメス銃は、有線または無線でデータのアップロードおよびダウンロードが可能だ。全ての検査データは検査日時の情報とともに記録され、保存された分析結果は後で呼び出すことができる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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