Googleが、OpenDocument Formatを推進するODF Allianceに加盟した。同規格は国際標準化機構(ISO)などから標準規格として認定されており、この規格に準拠したアプリケーション同士で同じドキュメントを開くことができる。ODF Allianceは、作成時に使われたアプリケーションがなくてドキュメントを開けずに立ち往生するユーザーの救済を目指して設立された。現在、240団体ものメンバーを擁する。
ODF Allianceの理事長Marino Marcich氏は米国時間7月11日、Googleが同団体に加盟したことを明らかにした。Googleは、オンラインワードプロセッサのWritelyでODFをサポートしている。
Googleは6月に公開したGoogle Spreadsheetsについて、今後ODFをサポートするか否か言及していない。同社の広報担当に電話と電子メールでコメントを求めたが回答は得られなかった。
ODF Allianceは3月に結成されたばかりで、発足当時のメンバー数はわずか36団体だった。Marcich氏は、「Googleが業界における大手プレイヤーであることは言うまでもない。Googleが加盟してくれたことの意味は大きい。これは、ODFに対する支持がいかに大きく、その勢いがどれだけ増しているかの証左でもある」と述べた。
最も幅広く利用されているドキュメントフォーマットはMicrosoft Officeのものだが、IBMやSun Microsystemsなどが支持するOpenDocument Formatもその代替として注目されるようになっている。米国マサチューセッツ州やベルギー政府といった公的機関もODFの採用を決めている。
Computer and Communications Industry Association(CCIA)の公共政策ディレクターWill Rodger氏は「Googleのような会社がOpenDocument Formatの推進活動に参加するということは、このフォーマットが勢いに乗っているだけでなく、急速な普及が進む技術であることを意味する」と述べている。
RedMonkのアナリストStephen O'Grady氏によると、Googleの加盟により、同フォーマットのユーザーベースが大きく拡大する可能性があるという。
O'Grady氏は「Google SpreadsheetsがODFをサポートし、さらにGmailにおけるODFの利用方法が見い出されれば、相当数のユーザーがこのフォーマットでドキュメントを利用したり作成したりするようになる」と述べている。
一方のMicrosoftは「Open XML Translator」と呼ばれるプロジェクトを立ち上げており、開発者が、Microsoft OfficeドキュメントをODFに変換するソフトウェアを開発するのを促進している。これによりMicrosoft Officeで作成したドキュメントをODF形式で開いたり保存したりすることが可能になるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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