Microsoftのソフトウェア「Office」はグアテマラ人発明家の技術を侵害しているとする訴えを、米控訴裁判所が支持したことを同発明家の代理人が米国時間6月16日に明らかにした。
Morrison & Foersterは、MicrosoftのOfficeソフトウェアがCarlos Armando Amado氏の保有する特許を侵害したとする判決をワシントン連邦巡回控訴裁判所が14日に支持したことを明らかにした。カリフォルニア州オレンジ群地方裁判所の陪審員は2005年6月、データベースの「Access」とスプレッドシートの「Excel」をリンクさせるMicrosoftの手法がAmado氏の技術を侵害しているとし、同社がAmado氏に610万ドルを支払うよう裁定を下していた。
Morrison & FoersterのパートナーVince Belusko氏は声明を出し、「この判決は特許の有効性を示すものであり、Amado氏のソフトウェアプログラムを侵害したことに対するMicrosoftの賠償責任を正式に認めている」と述べた。Microsoft関係者から即座にコメントを得ることはできなかった。
最初の判決に対しては、両者の上訴が却下されていた。控訴裁判所は、必要な場合はAmado氏へのエスクロー勘定の額について下級裁判所に判断を委ねるとした。
控訴裁判所はその判決のなかで、「連邦地方裁判所がこのような判断を下した場合、権利の侵害を主張する当事者は本裁判所に上訴することができる」と述べている。
Morrison & Foersterは、侵害が続いたことで損害が拡大しており、現在6500万ドル以上があるエスクロー勘定からAmado氏に対して支払われる損害賠償額を連邦裁判所が引き上げることに期待しているという。
「差し戻しを受けた連邦地方裁判所が、エスクロー勘定からAmado氏に対して支払われる金額について相当額の支払いを認めてくれることを期待している」(Morrison & Foerster)
2005年に評決が下ると、MicrosoftはOfficeの修正を行い、1月には修正版へのアップグレードの必要性を訴えていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」