カリフォルニア州サニーベール発--Advanced Micro Devices(AMD)は、2010年までは柔軟性が設計の重要なカギを握るとの確信のもと、今後数年間は自社の製造能力を高めていく計画だ。
AMDは米国時間6月1日、2007年登場予定の新しい4コアプロセッサデザインや製造時間の短縮により、2年以内に30%の市場シェアを確保する計画を明らかにした。
同社は今後のチップ製造についても言及し、チップの基盤部品をうまく組み合わせて各種ニーズに対応する計画や、AMDのHyperTransportリンク経由でOpteronプロセッサと直接リンクするコプロセッサをパートナーが追加できるようにする計画を明らかにした。
当地にあるAMD本社でアナリストや報道陣を前に話をした幹部らは、重要な市場でマーケットシェアを拡大してIntelを驚かせたここ3年の勢いを維持したい、との考えを示した。AMDの最高経営責任者(CEO)、Hector Ruiz氏は、「われわれの技術をオープンにし、全く新しい技術革新の波を起こしたい」と語った。
同社は、HyperTransport技術をライセンスし、顧客やサードパーティーのチップメーカー各社が、今後登場するOpteronプロセッサと直接接続可能な各種専用プロセッサを製造できるようにする計画だと、AMDのシニアバイスプレジデントMarty Seyer氏は述べた。Hewlett-Packard(HP)、Sun Microsystems、IBM、そしてCrayはいずれも、AMDが「Torrenza」と呼ぶこのプログラムへの参加を表明している。
AMDでは最終的に、プロセッサコア、メモリコントローラ、HyperTransportリンク、そしてキャッシュメモリなどのチップの基盤部品を別々の部品に分離し、これらをさまざまな構成にすることで変化する作業要件に対応したい考えだと、AMDの最高技術責任者(CTO)、Phil Hester氏は語っている。これで、JavaやXMLのトラフィックなど、特定の作業専用に製造されたコプロセッサを顧客が直接Opteronチップに接続できるようにもなる、と同氏は語っている。
一方の製造関連では、AMDのシニアバイスプレジデント(ロジック技術および製造担当)、Daryl Ostrander氏によると、45ナノメートル製造技術ベースのチップを2008年半ばまでには発表する予定だという。同氏によると、つまり、AMD初となる65ナノメートルチップの2006年内登場から、45ナノメートルチップの大量生産までの間が1.5年開くことになるという。
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