米特許商標庁は、Amazon.comの「1-Click」オンライン購入技術に対する特許の正当性を、同様の技術特許がAmazonより先に申請されていたと主張するニュージーランドの俳優の申し立てに照らして、再審理することを決めた。
Amazonの1-Clickは、同サイトにアカウントを開いているユーザーが、1回のクリックで商品を購入できるという技術だ。同技術に対する特許は1998年に認められていたが、Amazonは2005年に、ライバル企業のBarnes & Nobleが自社サイトでこれと似たシステムを取り入れようとしたのを阻止するため訴訟を起こし、大いに物議をかもした。
この訴訟では、2005年11月にAmazonの特許が認められ、1-Click機能を利用してよいウェブサイトは唯一同社のサイトのみであるという裁定が下された。
ところがここへ来て、特許法に関する実務経験があり、映画「ロード・オブ・ザ・リング」に小さな役で出演した俳優であるPeter Calveley氏が、Amazonの特許に対して挑戦状をたたきつけた。同氏は2006年2月に、Amazonに対して許可された同特許が「対象としている範囲が広すぎる」ので、これを「もう少し絞り込めば」うまく機能するようになるだろうと、自身のブログに記していた。
Calveley氏は同ブログで、訴訟費用に充てる資金を2000ドル(1060ポンド)以上集めることに成功した。そのうえで、Amazonの申請が認められる18カ月前の1998年3月に、同様の技術の特許申請が行われていた事実に基づき、特許商標庁に同件の審議を再開させた。
特許庁によれば、Calveley氏はAmazonの特許の妥当性について相当数の疑問を呈しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス