アマゾン1-Click特許の再審理が決定--ロード・オブ・ザ・リング出演俳優の要求により

文:Colin Barker(Special to CNET News.com) 翻訳校正:尾本香里(編集部)2006年05月22日 11時33分

 米特許商標庁は、Amazon.comの「1-Click」オンライン購入技術に対する特許の正当性を、同様の技術特許がAmazonより先に申請されていたと主張するニュージーランドの俳優の申し立てに照らして、再審理することを決めた。

 Amazonの1-Clickは、同サイトにアカウントを開いているユーザーが、1回のクリックで商品を購入できるという技術だ。同技術に対する特許は1998年に認められていたが、Amazonは2005年に、ライバル企業のBarnes & Nobleが自社サイトでこれと似たシステムを取り入れようとしたのを阻止するため訴訟を起こし、大いに物議をかもした。

 この訴訟では、2005年11月にAmazonの特許が認められ、1-Click機能を利用してよいウェブサイトは唯一同社のサイトのみであるという裁定が下された。

 ところがここへ来て、特許法に関する実務経験があり、映画「ロード・オブ・ザ・リング」に小さな役で出演した俳優であるPeter Calveley氏が、Amazonの特許に対して挑戦状をたたきつけた。同氏は2006年2月に、Amazonに対して許可された同特許が「対象としている範囲が広すぎる」ので、これを「もう少し絞り込めば」うまく機能するようになるだろうと、自身のブログに記していた。

 Calveley氏は同ブログで、訴訟費用に充てる資金を2000ドル(1060ポンド)以上集めることに成功した。そのうえで、Amazonの申請が認められる18カ月前の1998年3月に、同様の技術の特許申請が行われていた事実に基づき、特許商標庁に同件の審議を再開させた。

 特許庁によれば、Calveley氏はAmazonの特許の妥当性について相当数の疑問を呈しているという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]