もしも自分や同僚がジェームズ・ボンドの映画さながらの危険な犯罪に知らぬ間に巻き込まれていたら、それは「The Spy Game」である可能性が極めて高い。
The Spy Gameとは、「The Go Game」の発案者らが新たに開発した最新の企業向けチーム作り訓練プログラムだ。The Go Gameは、これまで米国内の企業数百社が、効果的なチームワークを促進する目的で長年利用してきた。
The Spy Gameでは、5〜10人の社員で構成される複数のチームが、幹部の失踪や企業の陰謀といった事件の解決を目指す。この訓練の目的は、チームのメンバーらに、互いに協力しながら各種プロジェクトに取り組ませ、責任の移譲や共有について学ばせることにある。
「(プログラムでは)各チームは数多くの難題を解決しなくてはならない」と語るのは、The Spy Gameと、多くの企業に長年利用されてきたThe Go Gameの2つの訓練プログラムの開発元企業であるThe Go Gameの共同創設者、Ian Fraser氏だ。同氏はさらに次のように続けた。「彼らにはこの目標が課せられ、しかも時間制限もある。したがって、(この訓練には)彼らのチームワーク力が正確に反映される。恐らく、一見しただけで解決法を見出せる者はいないだろう。そこで、任務を人に任せたり、計画を立てたりする必要が生じる。」
社員同士の連帯強化を目指す企業が利用可能なゲーム感覚の訓練プログラムは、The Spy Game以外にも数多く存在する。
「(チームワーク訓練プログラムは)いわば企業のメタファである。したがって、チーム作りのための優れた課題には、特定の企業内で働いている力学が正確に反映される」と語るのは、TeamBuildingUSA.comの社長、J.T. Taylor氏だ。同氏はさらに次のように続けた。「(プログラムの)参加者らがチーム作りの課題に取り組むうちに、職場で働いている力学と同じ力学が、チームの行動に現れるようになる。」同社は、企業数百社にそのような訓練プログラムを提供しており、顧客企業にはProctor & Gamble、Blockbuster、AT&T、Qualcomm、Honeywell、Starbucksといった大手企業が名を連ねる。
The Go Gameの顧客企業リストにもAdobe、Cisco Systems、Sun Microsystems、Electronic Arts、Microsoftなど、そうそうたる名前が並んでいる。
The Spy Gameでは、各プレーヤーにカメラ付き携帯電話とカメラが1台ずつ支給される。彼らは、特定の地域内で数々の任務をやり遂げなくてはならない。通常は、ホテルやリゾート施設といった車の乗り入れが制限されている複合施設が会場として利用される。
Fraser氏によると、プレーヤーに課される任務は主に3つのタイプに分けられるという。1つ目は、同氏が言うところの「秘密裏に捜索する」任務だ。この任務では、各プレーヤーは、ゲームの世話役が公共の場に隠した物を発見したり、公共の場に展示してある芸術作品からストーリーの筋に関連するメッセージを読み取ったりしなくてはならない。
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