「CEOがエンジニアだとこういうときに便利だ」(Bridges)
しかしネットワークの問題は解決されない。Turpinは「使えない」技術に対し激しい怒りをぶつける。
問題だらけの両氏は、おそらく徹夜で発表の練習することになった。しかしBridgesによると、カンファレンスのルールにより、準備は数時間後の舞台リハーサルの時間までに終わらせなければならないという。
「コンピュータを今夜は(会場に)置いてこなければならない」とBridgesは言う。「明日の午前中の発表者は今晩リハーサルを行い、コンピュータを会場に置いてくる。このカンファレンスの進め方は本当に厳しい」とBridgesはいう。実際、DEMOの規則の厳しさは有名だ。発表時間が6分間に制限されるだけでなく、パワーポイントのスライド使用も禁止され、使用言語についてさえも規制がある。Bridgesによると、自分たちのデモの中で「What the hell(何てこった)」という言葉を使うためにも、許可を得る必要があったという。
午後6時36分、Turpinは会場の壇上に立ち、リハーサルをしていた。ステージの周りでは、技術者たちがうろうろと歩き回り、前列に座った人たちは話し声を立てている。また、会場の照明係は、ライトのチェックをしている。
しかし、これが3時間前に苦しみながら練習していたのと同じプレゼンテーションだとは思い難かった。Turpinは、完全にせりふを暗記していた。
Turpinの後ではBridgesがコンピュータを動かしていた。リハーサルはうまく行っているように見える。表示されるべきタイミングで、画面やグラフィックスが表示されている。披露する予定だったツールも手に入った。先ほどまでと比べると、すごい進展である。
Turpinのデモンストレーションが終わると、即座に数人の人たちが駆け寄ってくる。彼らは明日の本番に向けて、TurpinやBridgesに、立ち位置や、コンピュータの操作について、さかんにアドバイスしている。この間も照明がついたり消えたりしているし、音楽が突然流れたり止まったりしている。しかも、ステージの向こう側では、次の会社がプレゼンテーションの練習を始めている状況だ。
しかし7日午前10時20分過ぎからのプレゼンテーションが終われば、この闘いも終わりだ。両氏はここで、会場を埋め尽くした参加者に対し、プレゼンテーションをする予定だ。
きっと彼らの挑戦は、この会場に集まる多くの記者や投資家の関心を集めるだろう。
問題は本番で、DEMO会場の設備(ネットワークや照明など)が、うまく動くかどうかだ。過去のDEMOカンファレンスでは、会場の設備が突然動かなくなったりしたことがある。それでもとにかく、Multiverseはプレゼンテーションを乗り切らなければならない。
TurpinとBridgesのデモンストレーションは、当地で午前10時26分から始まる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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