世界最大のハードディスク(HDD)メーカーSeagateが垂直記録技術を基盤とする初めてのノートPC用HDDを出荷開始した。垂直記録技術により、HDDの記憶容量は25%増加している。
Seagateの「Momentus 5400.3」は、ノートPC用2.5インチHDDで、2005年にすでに発表されていた。同製品では最大160Gバイトの容量が実現されており、4万曲分の楽曲、または、およそ3時間分のハイビジョン映像を保存できる。ディスク回転数は5400rpm。この製品で採用されている垂直記録方式では、記録面に対して垂直方向に情報を記録するため、1プラッタあたりの容量が大きくなる。なお、同製品の価格は発表されていない。
Seagateは2005年6月に、Momentus 5400.3とともに数種の垂直記録型HDDを発表した際、Momentus 5400.3を今冬リリースすると発表していた。
また同社は、PCやデジタルビデオレコーダーに使用される3.5インチHDDや、MP3プレイヤーや携帯電話機に使用される1インチHDDにも垂直記録技術を導入する予定。
東芝や日立などの競合企業も、多様な市場向けの垂直記録型HDDをすでに発売しているか、あるいはリリースを予定している。垂直記録技術は、今後さらに普及するだろう。ハードディスクメーカー各社が垂直記録のアイデアを思い付いたのは数年前だが、同技術を採用した製品の大量生産を開始したのはごく最近だ。
HDDの記録密度は、1年半毎に倍増しており、過去にはわずか1年間で倍増したケースもあった。HDD技術が目覚ましい進歩を遂げている1つの理由として、熾烈な競争環境が挙げられる。ハードディスクメーカーは損失を出すケースも多いため、常に競い合いながら、自社製品の向上に努めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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