America Online(AOL)は24日(米国時間)、双方向性マーケティングを専門とする企業Advertising.comを4億3500万ドルで買収すると発表した。
AOLは、現金でAdvertising.comを買収するという。この買収により、AOLの広告ネットワークは大幅に拡大し、AOLのウェブ広告を見るインターネットユーザーが1億4000万人に増加すると言う。Advertising.comは、「behaviorally targeted advertising(行動をもとに対象を絞る広告)」と呼ばれる広告の提供に重点を置く会社で、オンライン広告の作成・掲示に関してAOLが保有する技術の取りそろえを拡大する。
Time Warnerの子会社であるAmerica Online(AOL)にとって、広告事業は弱点であったが、復活の兆しを見せていた。4月に、Time WarnerはAOLの第1四半期の広告収入が前年同時期と比べて5%(1200万ドル)減少したと報告した。しかし、前年第4四半期と比べると、広告収入は5%増えている。その要因は商用検索の収入が増加したことで、さらにはGoogleとのパートナーシップもそれを加速した。2003年、AOLの広告収入は40%も減少していた。
AOLの幹部らはこの買収計画について、AOLが広告事業の業績改善に本気で取り組んでいる証であると語った。AOLの最高経営責任者(CEO)Jonathan Millerは、オンライン広告業界が最近成長していることについて、同社が状況を一転できる証拠だと述べた。
Advertising.comは、今年中に株式を公開する予定だった。同社はサードパーティの広告ネットワークを運営しており、同社の発表によると、そのネットワークにアクセスするユーザーは毎月1億1000万人以上、つまり米国内の全インターネットユーザーの70%以上にのぼるという。Advertising.comはウェブサイトや検索エンジン、電子メール発行者から購入した広告スペースに、独自のAdLearn技術を使って、広告主の狙いに合うように選び出された広告を掲示する。同社の売上は2003年には80%近く伸び、1億3200万ドルに達していた。
Advertising.comは、ウェブサイトから得た訪問者のデータをさまざまな追跡技術と併せて活用し、あるサイトから別のサイトへと飛び回るユーザーの特性を分析する。そして、人物を特定できるデータを使うことなく、訪問者の基本情報や行動、興味に関するデータを構築する。このデータは広告キャンペーンを作成するのに活用される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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