問題は湿度ではなく、温度である。
英ロンドン大学の新しい研究によると、地球温暖化は呼吸器疾患の流行期間を短縮する可能性があるという。しかし、一方では、温暖化が原因となる死亡者数も増加するという研究もある。
Gavin Donaldsonは、1981年から2004年までの、呼吸器感染症の主な原因である呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に関連する救急入院のデータを調べた。また、1990年から2004年までの、RSV関連の急患のケースを調べた。その結果、英国中部地域の年間平均気温が摂氏1度上がるごとに、救急入院および急患が最も多い時期が、それぞれ3.1週間そして2.5週間早く終わることが分かった。
シカゴ大学発行の科学雑誌「Clinical Infectious Diseases」の3月1日号で、RSVに関連した記事の要旨の中で同氏は「RSVが活発となる時期が、気候の変化により短縮する可能性がある」と書いた。
しかし、症状が楽にはなっても患者が死亡する可能性は同じだ。同大学は2004年に、気温が摂氏18度(華氏64.4度)以上に上がると65歳以上の患者の死亡者数が除々に上がるという研究結果を発表した。死亡者数の増加は大気汚染のせいとも考えられるが、暑さが元凶となる可能性のほうが高いと、同研究は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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