Microsoftがウェブブラウジングに関する重要な特許を侵害したとしてカリフォルニア大学らが米特許商標庁(USPTO)などに提訴した問題で、同庁は今週、問題の特許権の有効性を再確認した。この裁定はMicrosoftにとって大きな打撃となりそうだ。
USPTOは米国時間28日に発表した裁定の中で、カリフォルニア大学(UC)と同校から独立したEolas Technologyが保有する特許権の有効性を支持した。2003年に行なわれた下級審で陪審員団がMicrosoftに対し、5億ドル以上の損害賠償金をUCとEolasに支払うよう命じた。しかし、今年行なわれた控訴審で控訴裁判所はMicrosoftの訴えを部分的に支持し、Eolasが特許申請を行なう以前に同様の発明品が存在していた証拠を提示する機会を同社に与えるべきだと述べていた。
UCの広報担当者は29日、今回のUSPTOの裁定は実質的に、Eolasらの特許申請前にMicrosoftが同様の技術を開発していたとしても、Eolasの特許を無効とするのは適切でないと述べている、と語った。
UCの広報担当者Trey Davisは、「USPTOがこの特許クレームを徹底的に審査したのは今回で二度目だ」と述べた上で、「今回の裁定で、われわれの立場が全面的に支持されたことを嬉しく思う」と付け加えた。
一方のMicrosoftは今回の裁定に対し不満を表明した。
Microsoftの広報担当者は同日、「(今回の裁定は)大変残念なニュースだが、われわれの納得の行く解決に向け今後も努力して行く」と語った。
EolasとUCは、MicrosoftのウェブブラウザInternet Explorerにおけるプラグインとアプレットの使われ方が1990年代初頭に出願された特許を侵害しているとして、1999年にMicrosoftを提訴した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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