Googleは米国時間21日、第1四半期決算を発表した。検索関連広告が好調だったことから、売上が前年同期のほぼ2倍となり、アナリストの予想を大きく上回る結果となった。
同社の3月31日締めの四半期における売上は12億6000万ドルで、純利益は3億6920万ドル(1株あたり1ドル29セント)だった。これに対し、前年同期は売上高が6億5160万ドル、純利益は6400万ドル(1株あたり24セント)だった。この決算には、株式ベースの報酬関連費用4900万ドルも含まれている。
Thomson Financialがまとめたアナリストの平均予想値では、売上が7億2980万ドルで、1株あたり利益は92セントとなっていた。
同社の株価は、時間外取引で6%以上上昇し、217ドル5セントの値を付けた。
Capital Marketsの金融アナリストJordan Rohanは、1年前に売上高の23.8%だった営業利益率を35.2%まで拡大した同社の勢いに強い驚きを隠せない。新しい企業の大半は、利幅を縮小して売上を拡大する必要があるが、Googleは逆に新パートナーの獲得コスト(の比率)を削減したという。
「Googleは成長企業の論理に逆らっている」(Rohan)
昨年8月に株式公開した同社は、この好調な業績の理由としてウェブトラフィックや広告販売の急増を挙げている。同期における検索関連広告の売上は全体の99%を占めた。Google幹部によると、同社はこれらの広告を新分野にも導入するため、新製品やソフトウェアを絶えず投入し続けているという。
Googleの最高経営責任者(CEO)Eric Schmidtは、「クリック課金型の広告はエンドユーザーにメリットをもたらす。われわれは、既存企業が(Googleのモデルの)メリットを享受できるものとして、20種類のカテゴリーを検討している。われわれはこの数を可能な限り増やしていく」と電話会議のなかで述べた。
売上高の52%に相当する6億5700万ドルは、Googleサイトからのものだった。パートナーサイトの売上は、全体の47%に相当する5億8400万ドルだった。Googleは第1四半期、自社のパートナーに4億6200万ドルを支払った。これはトラフィック獲得費用と呼ばれるもので、その額は前年の2億7100万ドルを大きく上回った。
Googleは、独自のウェブブラウザ開発の噂についてはコメントしなかったが、Schmidtは同社の目標がエンドユーザーの抱える問題を解決するアプリケーションを開発することにあると述べた。「Google Mapsを見れば、プラウザを使ってびっくりするようなものを実現できることがわかるだろう」(Schmidt)
また同社の幹部らは、今後サーバアーキテクチャの変更があるかどうかを尋ねられた。この質問は最大のライバルであるMicrosoftが、64ビットアーキテクチャをベースにした検索ツールの開発を進めていることを踏まえたものだ。Googleは現在、32ビットアーキテクチャ上で検索エンジンを稼働させている。検索分野の専門家らは、プラットフォームを変更することは、カスタマイズなどの面での前進につながる可能性があると指摘している。
しかし、Googleの共同創業者であるSergey Brinは、検索エンジンの土台をなすアーキテクチャの違いをそれほど重視していないと述べた。「どのサーバアーキテクチャを選択するかだけで、われわれのサービスが成功するかどうかが決まってしまうとは思わない」(Brin)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス