Apple Computerは米国時間22日、カナダの小規模ベンダーSchemaSoftを買収したことを認めた。SchemaSoftは、特定フォーマットのファイルを異なるフォーマットに変換するソフトウェアを提供する企業。
Appleは、CNET News.comに宛てた声明文の中で、「AppleはSchemaSoftの資産を買収した。SchemaSoftは、デジタル情報を扱った作業を容易にするソフトウェアコンポーネントの開発ベンダーだ」と述べた。Appleは、SchemaSoftの技術を今後の製品のなかで利用していく計画だと述べたが、その詳細については明らかにされていない。
SchemaSoftのウェブサイトによると、同社の開発するツールはQuark、Adobe SystemsのPDF(Portable Document Format)、Microsoft Officeをはじめとする様々なフォーマットの文書からデータを抽出する機能を備えるという。また、同社のツールを利用して、抽出した情報をこれらのデータフォーマットや、HTML、XMLに変換することも可能だという。
オフィス製品群「iWork」で既にこのような機能を提供するAppleにとって、SchemaSoftのツールはさらなるメリットをもたらすと思われる。Microsoft Officeの対抗製品であるiWorkには、MicrosoftのPowerPointと互換性のあるプレゼンテーションソフトのKeynoteや、ワードプロセッサソフトのPagesなどが含まれている。
SchemaSoftのウェブサイトによると、Appleは以前から同社の顧客だったという。この他にも、Microsoft、Adobe、Corelなどの有名な企業が同社顧客として名を連ねている。
Appleは数年前にいくつかの企業を買収しているが、ここ最近は買収活動を控え気味だった。同社は2002年に、ドイツの音楽制作ソフトウェアメーカーEmagicやPrismo Graphics、Silicon Grailを買収している。
SchemaSoftのウェブサイトによると、同社の従業員は約40人程度という。AppleはSchemaSoftの従業員のうち何人の雇用を維持するのか、また、Appleに雇用されたSchemaSoftの従業員は引き続きバンクーバーのオフィスに勤務するのか、などに関して明らかにしていない。
AppleがSchemaSoftを買収するという情報は、MacファンサイトのThinkSecretによって最初に取り上げられた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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