Advanced Micro Devices(AMD)は、同社のプロセッサをめぐる詐欺と戦っている。
同社は、台湾の警察が12月30日に、AMDプロセッサを違法に改造し、ラベルを付け替えて販売した疑いを持たれる4社を家宅捜索したと発表した。この強制捜査で多くの人々が逮捕され、大量のプロセッサが押収されたと、AMD広報のCatherine Abbinantiは述べている。
AMDでは、捜査が進行中であることを理由に、押収されたプロセッサの数やその金額、入手経路等に関するコメントを控えている。
台湾のIT日刊紙DigiTimesは3日、台湾警察が約6万個のAMDプロセッサをある企業内で押収しており、大量の違法改造プロセッサがすでに欧州やアジア内に出回っている可能性があると報じた。
だがAMD広報のAbbinantiは、現時点でこの台湾企業のプロセッサが欧州に出回っていると考えるいかなる理由も存在しないとコメントしている。
一部のPC向けプロセッサが高価なこともあり、盗品や他の手段を使って入手したローエンドのプロセッサを改造し、別の高価なプロセッサに見せかけて販売するケースが発生している。
同社のSempron、Athlon XP、Athlon 64といったチップの価格は61〜729ドルだが、一方Athlon 64 FX 55は827ドルとなっている。
AMDでは、プロセッサに3500+や4000+のようなモデルナンバーを付けて販売している。モデルナンバーは、プロセッサの総合性能のほか、クロック速度やキャッシュなどのいくつかの機能に基づいて決められる。違法改造犯は、しばしばオーバークロックでチップの動作速度を高速化し、実際よりも高位のモデルナンバーに付け替えて、疑いを持たない買い手に転売して利益を得ている。なお、オーバークロックはマニアの間で広く行われている改造だが、プロセッサが不安定になる原因にもなりかねない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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