ソフトバンクは6月24日に第24回定時株主総会を開催した。今回は株主1369名が出席。昨年の株主総会の出席者数は1325名だった。
株主総会では、営業報告ののちに、グループ企業が展開するブロードバンド接続サービスYahoo! BB顧客の個人情報等の漏えい発覚後のセキュリティ対策として649項目の対策を実施したことなどがソフトバンク経営上の課題として報告された。ソフトバンク代表取締役社長 孫正義氏は、多岐にわたるセキュリティ対策により、保有する情報資産の保護に努めたいと株主に対して改めて決意を示した。
決議事項の説明に続いて質疑応答の時間が設けられ、株主からはYahoo! BBの個人情報流出に対する質問が相次いだ。「個人情報の漏えいは内部から発生しており、人の問題だ。従業員にとって魅力ある会社にする努力を進めるべきではないか」という質問に対して、孫氏は「質問の本質には全く同感だ。(Yahoo! BBが)急成長しているのはまぎれもない事実で、事実上2人で立ちあげてその後に人をかき集めたような状態だった。人が足りない状態が続き、その結果派遣社員や業務委託も多かった。そのため事件が起きる環境・風土になった点もあると深く反省している」と答え、来年度の正社員採用に向けた説明会などの取り組みを紹介した。「心を一つにしてくれる社員を集めていこうとしている」という正社員採用活動の皮切りとして今月2カ所で開催した新卒向け会社説明会では、2会場あわせて5000人が集まったという。
また、ソフトバンク本体に役付取締役を設ける考えはないかとの問いに対しては、孫氏は「各社に取締役がいる。また、ソフトバンクでは役員と意見を交わし、議論するプロセスで経営を進めている。これで支障を感じていないので当面これで進めると思う」と回答した。
総会に続いて同日行われた経営近況報告会では、今後のソフトバンクグループ企業の株式公開について、孫氏が「今後12カ月で30社の株式公開を予定している」と明言。「年間10〜30社の株式公開が今後5年間続くだろう」と強気の見通しを示した。また、日本テレコムの買収による通信事業の拡大にふれ「3年で連結売上1兆円規模、回線数は約1000万に拡大した。立ちあげから2年2カ月で1000万回線に到達したのは世界最速ではないかと思う。また、民間で1000万回線の事業者は世界初だ」とブロードバンドビジネスの成果を強調した。
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