インフォテリアは7月22日、一般のiPhoneユーザーに対して、企業や教育機関が作成したコンテンツを販売できるプラットフォームサービス「Handbookライブラリ」の提供を開始した。対応機種は「iPhone 3G」「iPhone 3GS」「iPhone 4」。「iPad」にも今後対応する予定という。
Handbookライブラリでは、主に企業や教育機関などが、出版社やアプリ制作会社などを介さずに、自ら作成した資料や学習教材などをコンテンツとして販売することができる。すでに、「ITパスポート試験」の試験対策(富士通エフ・オー・エム)や、高校生レベルの基礎物理(Photonics World Consortium)、浴衣の着方教室(awai)といったコンテンツが用意されている。
コンテンツは、専用ツール「Handbook Studio」を使って簡単に作成、配信できる。テキストのほか、画像や動画、クイズ、アンケートなどが埋め込めるため、エンドユーザーは問題を解いたり、動画を見ながらレッスンを受けたりできる。閲覧するには、iPhoneアプリ「Handbook」(無料)をインストールする必要がある。対応フォーマットは、画像がgif、jpeg、png。動画がm4v。ファイルがpdf、ppt、pptx、xls、xlsx。
コンテンツのタイトル数は、サーバの容量500Mバイトまでであれば無制限に追加できる。基本料金は21万円。500Mバイトごとに容量を追加でき、利用料は5万2500円。それぞれ年間での契約となる。
作成されたコンテンツは、インフォテリアを経由してAppleの審査を受ける。承認が下りると、Handbookライブラリにコンテンツが登録され、販売できる仕組みだ。コンテンツの販売価格は、無料もしくは115円から11万5000円までの85段階で設定可能。コンテンツの売り上げの50%が企業に支払われ、残りの30%がApp Storeの手数料になり、20%がインフォテリアの手数料となる。
AndroidやBlackBerryなどへの対応については、「App Storeのような決済システムが見つかれば提供したい」(同社代表取締役社長の平野洋一郎氏)と説明。また個人での利用については、「採算が取れれば問題ない」(同氏)としている。
平野氏は、一般的な電子書籍との違いについて、「電子書籍は紙の書籍を再現するといったコンセプトだが、Handbookライブラリは映像やクイズ、アンケートなど紙ではできない表現ができる」と説明。また開発者や制作者、出版社に依存する電子書籍とは異なり、「電子出版の『ロングテール』が実現できる」と平野氏は強調した。
インフォテリアは今後2年間で4000タイトルを目指すとしている。
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