Appleの米国時間4月8日の発表は、「Windows Phone 7」にとって破滅を意味するものではなかったが、動きの速いスマートフォン市場で巻き返しを図ることの難しさを浮き彫りにするものではあった。
2010年になってMicrosoftが初めてWindows Phone 7に言及し始めたとき、筆者はMicrosoftの課題の1つを指摘した。それは、2010年のホリデーシーズンまで発売されない携帯電話を、2009年の時点でAppleが到達していたところと比較していることだ。筆者はAppleが立ち止まることなどあり得ないと確信していた。実際、「iPhone」は2010年の夏、すなわちWindows Phone 7搭載デバイスが発売されるずっと前に、これまでよりもさらに強力なライバルになろうとしている。
「iPhone OS 4.0」で登場する最も重要な新機能の1つは、マルチタスキングだ。Appleはこれまで、Microsoftが提案しているのと同じような方法でマルチタスキングを扱っていた。換言すると、携帯電話に内蔵されたアプリケーションはマルチタスクが可能だが、外部開発者によるアプリケーションは概してマルチタスクができないという扱いだ。すなわち、音楽を聴きながらウェブサーフィンをすることや、電話でしゃべりながらカレンダーをチェックすることはできる。しかし、2つのサードパーティー製プログラムを同時に動作させることは、多くの場合不可能だ。
OS 4.0でAppleはこうした制限を大幅に緩和し、さまざまなバックグラウンドサービスを認めているため、いくつかの興味深い組み合わせが新たに出てくるだろう。iPhoneではバックグラウンドで「Skype」を実行するといったことができるようになる。Windows Phone 7で同じことをできる可能性は低そうだ。
とはいえ、Windows Phoneを搭載した初代モデルが2010年のホリデーシーズンに発売されるとき、Windows Phoneが優位に立てるであろう分野はいくつかある。そのときに、AppleがiPhone OS 4.0とiPhoneの新モデルの両方をリリース済みだったとしてもだ。
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