「iPhone OS」の新しいバージョンが登場する度に、そのジェイルブレイク(脱獄)を成功させてきたハッカーらとの長い戦いの末、Appleは「iPhone」の保護において、より直接的なアプローチを導入した。iPhoneのジェイルブレイクやアンロックで知られるハッカーらのApple IDが、Appleの「App Store」で使用不可になっていると報じられている。
iPhone OSの最新バージョン3.1.3に、バージョン05.12.01のベースバンドをアンロックすることが可能なエクスプロイトが存在することを最近発見したSherif Hashim氏は、こうしたハッカーの1人である。同氏は現在、AppleのApp Storeにアクセスしようとする度に、「セキュリティ上の理由」により同氏のApple IDは使用が禁止されているというメッセージを受けるという。
ベースバンドは、携帯電話とモバイルネットワークの間の接続を制御するコンポーネントで、アンロックすると、電話が任意のGSM事業者で動作可能になる。Appleは、特にアンロックされたiPhoneを再ロックするために、このチップ用の更新ファームウェアをリリースする傾向にある。
このエクスプロイトはまだリリースされていないが、Apple製携帯機器のジェイルブレイクやアンロック手法を開発するハッカーらのグループDevTeamにより、動作することが確認されている。
他のハッカーらからも、自分のApple IDの使用が禁止されているという報告がある。ハッカーらは新規にApple IDを作成することにより、App Storeにアクセスすることができるため、Appleによるこの行動は単なる警告であるようだ。Appleが、ハッカーらの端末を使用不可にするというならば、より一層大きな制裁になるだろう。
iPhone OSの最新ファームウェアであるバージョン3.1.3は、ジェイルブレイクされた電話を再ロックする以外に、大きな改善点はないようだ。バッテリと同期の問題が数点、修正されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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