Opera Softwareは、「iPhone」用の同社製ブラウザを3Gネットワークで使用した場合、iPhone標準搭載の「Safari」よりも6倍高速だと主張している。
Operaは、バルセロナで開催中のMobile World Congressで、開発者のiPhoneに搭載した「Opera Mini」のデモンストレーションを行っている。現在Appleは他社のブラウザをiPhoneのプラットフォームに受け入れていないため、Operaは同ブラウザをApp Storeに申請していない。ただし、同社創設者のJon von Tetzchner氏はデモの際、いずれ申請は行うつもりだとZDNet UKに語った。
von Tetzchner氏は現地時間2月16日、次のように述べた。「申請は予定しているが、時期についてはまだ決めていない。われわれは、同製品をもう少し調整したいと考えている。(申請する)意思がなければ、開発を行っていない」
von Tetzchner氏によると、3Gネットワークを使う場合、iPhone上のOpera MiniはSafariの6倍速く、GPRSネットワークではさらに差が広がるという。
デモでは、スピードダイヤルやタブブラウジング、ブックマーク同期などを搭載したおなじみのOpera Miniを披露し、普段のiPhoneでは目にすることのない妙技を実行してみせた。iPhoneでは2つ以上のアプリの同時実行が許可されていない。そのため、ブラウザのセッションを閉じると、もう一度立ち上げたときに新たなブラウジングを開始することになると予想する人もいるだろうが、von Tetzchner氏は、実際には再起動したOpera Miniで同じセッションが開くことを示した。
von Tetzchner氏は、デモがAppleのポリシーへの抗議だという見方を否定した。「われわれは、AppleがOpera Miniを許可すると期待しており、そうしない理由が見当たらない」と同氏は述べ、クライアントサーバシステムであるため、AppleのSDKライセンスルールに抵触することはないと付け加えた。「Opera Mobile」ならネイティブで実行する必要があるが(Appleの基準では不適切)、Opera Miniは違うはず(許容範囲)だという。
「Opera Miniは(Appleの)ユーザーのブラウジング体験を改善するはずで、ネットワークが遅いほど顕著になる」(von Tetzchner氏)。
Operaはわれわれに対し、iPhone上で動作するOpera Miniを動画や写真で撮影することを許可しなかったが、それは、まだ申請していないからのようだ。しかし、同じようなユーザーインターフェースを搭載した、「Android」携帯電話の「Nexus One」で動くOpera Mobileについては、動画を撮影できた。こちらもまだ提供されていない製品なので、間もなくサイト上で公開される動画を期待していてほしい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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