Ted Schadlar(Forrester Research) 翻訳校正:川村インターナショナル" data-separator=","/>
就職している「iPhone」ユーザーは、就職している「BlackBerry」「Palm」「Windows Mobile」デバイスなどのユーザーに比べ、携帯電話機からインターネットにアクセスする人の割合が2倍以上多い。このデータは、iPhoneがモバイルインターネットの利用を促進することを証明しているわけではないが、iPhoneの所有とモバイルインターネットアクセスとの間には高い相関関係がある。したがってForrester Researchは、iPhoneユーザーが携帯電話機からブラウザやリッチインターネットアプリケーションを使って企業リソースへアクセスすることも喜んで受け入れるだろうと考えている。可能性のあるものには、従業員向けポータルやビジネスデータ、そしてウェブカンファレンスやチームサイトなどのアプリケーションがある。
Forresterは先ごろ、企業におけるiPhoneの利用に関して、一連のケーススタディを発表した(注1を参照)。その中で、Kraft FoodsやOracleなど3社から、ビジネス環境でiPhoneをサポートするに至った動機や、これまでに学んだ教訓(良かったことと悪かったこと)について話を聞くことができた。
これらの企業が挙げた大きな動機の1つと、事例によるデータポイントは、仕事でiPhoneを使うことに対する従業員の意欲だった。一部の事例では、従業員が自分でiPhoneを購入し、仕事上のニーズと消費者としてのニーズの両方に1台の携帯電話機で対応できるという利点を見出している。
これを受けて、iPhoneユーザーの行動がほかのスマートフォンユーザーと異なるかどうかについて、詳細に調べることにした。この分析を行うに当たり、Forresterの「North American Technographics® Benchmark Survey, 2008」のデータを利用した。この調査は2008年の1〜2月に実施されたもので、米国の就職している成人から3万2228件の完全な回答を得た。iPhoneは同調査の時点で発売されてから1年もたっていなかったが、回答した就職している成人の中でiPhoneユーザーは267人だった。また、何らかのスマートフォンのユーザーは4314人だった。
本レポートにおいては、次の2つの点に注意してほしい。第1に、調査の時点では、iPhoneの価格は500ドル以上だった。AT&Tは現在、改良版である「iPhone 3G」を2年間のデータプランと併せて99ドルで販売している。第2に、調査を行ったとき、iPhoneは発売されてから6カ月しかたっていなかった。2009年にこのデータを確認する際、ユーザー層と行動がどのように変化したか調査する予定だ。
分析の結果、就職しているiPhoneユーザーの行動に定量的な相違点があることが分かった。特に、iPhoneユーザーはモバイルデバイスからインターネットにアクセスする人の割合が非常に高い。さらに、勤務先のネットワークに接続している時間は長いが、ノートPCを自宅に持ち帰る人は少ないことも分かった。
つまり、就職しているiPhoneユーザーは全体として、携帯電話機の使い方や企業リソースとの関係という点で、ほかのスマートフォンのユーザーと異なる行動をとる。
就職しているiPhoneユーザーは全体として、平均的な携帯電話ユーザーよりも裕福な層に属しているが、これは驚くべきことではない。しかし、就職している初期のiPhoneユーザーが、平均的なスマートフォンユーザー(BlackBerryやPalm、Windows Mobileデバイスのユーザーを含む)より若く裕福であることは、少し意外だった(図1を参照)。
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