Microsoftは米国時間10月6日、「Windows Mobile 6.5」を正式にリリースし、同OSを搭載した「Windows Phone」ブランドの携帯電話が世界中で発売されることを明らかにした。
Windows Phoneという新ブランドの採用は、これまで「Windows Mobile」を搭載する製品を単にWindows Mobile携帯電話として販売していた頃からの変化を印象づけるものとなっている。
新ブランドは、コンシューマー層の間でMicrosoftのスマートフォンOSの意識を高めていく同社戦略の中核を成している。Windows MobileのマーケティングチーフであるKevin Keith氏は、ロンドンで開催された発表イベントにおいて「Windowsには携帯電話(バージョン)のOSがあることを知っているのは、全ユーザーの10%未満でしかない」と語った。
Keith氏は、MicrosoftがWindows Phone向けのマーケティング予算を約40%増額して臨んでいることも明らかにした。Keith氏によると、6日から始まるキャンペーンには、初のテレビCMの放映も含まれているという。Microsoft UKのWindows Mobile開発チームを率いるAlex Reeve氏は、同社が「楽しいブランド」としての方向性を目指して進んできていると述べた。
HTC、LG、サムスンといったメーカーから、初のWindows Phoneが発売される。また、Sony Ericssonは、Windows Mobile 6.5を搭載する「X2」携帯電話の発売を10月30日に予定している。
Windows Mobile 6.5は、フルタッチスクリーン性能を備え、これまでのタッチインターフェースが限られてしまっていたOSからの変化を遂げている。とはいえ、Reeve氏によれば、Windows Mobile 6.5を採用しつつもタッチスクリーンを備えていない携帯電話が、少なくとも1社から発売されるという。
Microsoftは、ビジネスユーザーとコンシューマーの両方のニーズでタスクをこなすモバイル製品を求めるユーザー層に訴えかけていきたいと考えていることを、Reeve氏は明らかにしている。同氏は発表イベントにて「どちらか一方の分野で成長を遂げる対抗企業と比較するならば、われわれは優れていることがわかると思う。われわれは両方の分野で勝負するのだ」と述べた。
Windows Mobile 6.5には、モバイル向け「Internet Explorer(IE)」の新バージョンが搭載されている。新バージョンは、ウェブサイト上のベーシックなFlashコンテンツに対応しており、これまでのバージョンよりも回転やズーム操作が容易に行えるようになっている。Reeve氏は、過去の取り組みを振りかえりつつ「Microsoftは市場に向けても達成せねばならなかった点においても対応しきれていなかった」と語っている。
また、Windows Phoneには、Microsoftのモバイルアプリケーションストア「Marketplace for Mobile」が用意されている。英国内向けには約60のアプリケーションがそろうMarketplace for Mobileは、世界全体では約250のアプリケーションをそろえて6日に立ち上げられる。しかしながら、対抗するOSであるGoogleの「Android」およびAppleの「iPhone」には、何千もの対応アプリケーションが用意されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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