サンフランシスコ発--1年間で、こんなにも多くのことが変わるものなのか。
Appleは米国時間6月19日、第3世代の「iPhone」を発売したが、同スマートフォンの初登場に集まった人々はかなり少なめで、騒ぎもそれほどではなかった。これは、最初のiPhone、そして2008年の「iPhone 3G」の発売初日における熱狂とは、極めて対照的であった。報道によれば、19日にアメリカ中の販売店の外にできた行列は、多いところでも100〜200人で、2007年と2008年の数ブロックにも及ぶことのあった行列よりも短かったという。
今回のiPhoneでは、アクティベーションプロセスも以前とは異なっていた。今回は、AppleとAT&Tの両方のサーバが大幅に強化されていたようで、購入者の多くは19日午前、アクティベーションが迅速かつ簡単に完了したと述べた。ニューヨーク市やサンフランシスコ、カリフォルニア州エメリービルにあるApple StoreやAT&T販売店の外に並んだ人々は、1時間もたたないうちに、整然と店内へと消えていった。列への割り込みに端を発するけんかや、2008年のような頭の痛いアクティベーション問題は、全く発生しなかった。
19日早朝に販売店に並ぶ人が少なかったのは、予想外のことではなかった。AppleとAT&Tの両社は、事前予約や、予約したiPhoneを店頭で受け取るために取り置くオプションを提供するなど、今回は3G Sの購入における選択肢を増やしていた。一部の顧客は、新しい電話機を欲しいと思ったとしても、AT&Tが定めるアップグレード基準をまだ満たしておらず、高額な「早期アップグレード」料金を支払わない限り、3G Sを購入することができない。そして、3G Sは2008年に発売された3Gと比べて、それほど改善されていない、と考える顧客もいる。
New YorkのAppleストアは、あまり活気がなかった。悪天候が続いたことで、購入を希望する顧客が来店を取りやめたのかもしれない。サンフランシスコでは、ダウンタウンにあるApple Storeの外側の歩道で、2人が18日の夜から開店を待ったにとどまった。大半の人は、18日の夜は自宅のベッドで寝ることを選択し、19日の朝から店舗の外に並び始めたようだ。iPhoneを初めて購入したというサンフランシスコの中年女性が、全体的な雰囲気を象徴していた。この女性は18日夜、予約したiPhoneを受け取るため、Apple Storeへと向かった。ところが、Apple Store店員は彼女に、19日にならないとiPhoneを渡すことはできないが、店外で徹夜して待てば19日朝には受け取ることができると話した。これを聞いた彼女の反応はこうだった。「『それ、冗談でしょ?』と言ってやったわ」
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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