「Android」でモバイル市場を独占するというGoogleのいまだに初期段階の取り組みは、Appleの人気プラットフォーム「iPhone」のプレッシャーをすでに受けている中で、新たな打撃を加えられた。IntelとNovellが米国時間5月7日、Androidと競合するモバイル機器向けLinuxディストリビューションであるIntelのOS「Moblin」を推進するために協力すると発表したのだ。
GoogleはAndroidで、まずはスマートフォン市場を狙っている(Androidベースのネットブックも発表されてはいるようだ)が、IntelはMoblinでネットブック市場に照準を定めている。
また、AndroidとMoblinは、「Red Hat Enterprise Linux」と「SUSE Linux Enterprise Server」のように、単に2種類のLinuxディストリビューションというわけではない。AndroidとMoblinではLinuxの利用の仕方が異なると、IntelのLinuxおよびオープンソース担当科学技術者であるDirk Hohndel氏は以下のように説明する。
Moblinはモバイル機器向けのLinuxで、最初のフォーカスはネットブックにある。AndroidはLinuxカーネルを利用した携帯電話向け(のOS)だ。2つは非常に異なる。
Novellのソリューションおよび製品マーケティング担当バイスプレジデント、Justin Steinman氏は次のように付け足した。
「Moblin 2.0」は、ネットブックのような機器向けに徹底的に設計された最初のLinuxソフトウェアスタックおよび技術フレームワークだ。基本的に、Moblinはネットブックレイヤからスタートし、より小型のモバイル機器に拡大する計画だ。Linuxベースのデスクトップ提供におけるNovellの強みを考慮すると、NovellがIntelと密接に協業してネットブックに最適化されたユーザーエクスペリエンスを提供することは理にかなっていたといえる。
Appleがスマートフォン市場を独占しつつあり、他のモバイル機器におけるSymbianの根強い支配力を考えると、これは賢い戦略的な動きにみえる。ネットブック市場は依然として大きく開かれている。Appleは現在この市場に参入することに見向きもせず、MicrosoftはLinuxに対して自社の立場を守るために苦戦している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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