Appleは、8Gビットおよび16GビットNANDフラッシュチップを1億個発注し、その大半は、「iPhone」用チップの主要供給元であるサムスンが納入するという。Lazard Capital Marketsのアナリストが米国時間4月13日に発表した調査レポートで述べている。
この大量発注の内訳は、大部分が16GビットNANDになると見込まれており、これは、32GバイトiPhoneについて6月発表を目指して作業が進められていることを示唆する、とLazard Capital MarketsアナリストのDaniel Amir氏は述べている。
1億個の16Gビットチップを発注することで、たとえば16GバイトiPhoneなら、約1200万台の生産が可能となる。この台数は、Appleが第2四半期に製造する700万台というウォール街の予測をはるかに超えている。しかし、32GバイトiPhoneなら、同じ1億個のチップで約600万台の生産となる。
Amir氏は4月、調査レポートにおいて、Appleが4〜5月に32GバイトiPhoneの生産を開始すると考えられ、その発表は6月上旬という業界筋の話を明らかにしていた。
Appleは現在、16GバイトiPhoneを販売している。ウォール街は、同社が第1四半期に300万〜350万台のiPhoneを出荷し、第2四半期にはその数をほぼ2倍にすると予想している。
Amir氏は、今回のNANDの大量発注は、16GバイトiPhoneの大幅増産に使用される可能性もあるが、Appleが、特別プロモーションや値引きなどにより16GバイトiPhoneの在庫を減らすための方法を模索していることを考えると、これはありえない話だと述べている。
また、フラッシュメモリはiMacのリフレッシュに使うこともできるが、NANDの大半は、iPhoneの主要チップ供給元であるサムスンを発注先としていることをAmirは述べる。
「歴史的に、サムスンに対するAppleの発注はiPhone用フラッシュメモリとなっている。これは、サムスンがAppleと協業してiPhone向けに特別なパッケージを開発したためだ」(Amir氏)
また、同氏は、Appleからの大口発注は、フラッシュメモリ市場に波及効果を起こす傾向があり、他メーカーにおける価格が20%上昇する可能性があることが予測されることを付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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