多くのプログラマーが、Appleの「iPhone 3.0」OSの基礎となるコードの分析を続ける中で、「iPhone」や「iPod touch」のハードウェア面での新たな機能に関する詳細な情報が明らかになってきている。iPhone 3.0のコードから最初に判明した点としては、ステレオBluetoothによるオーディオストリーミング機能の追加があり、現在の(第2世代となる)iPhone 3GおよびiPod touchのユーザーは、今夏にiPhone 3.0がリリースされるならば、ぜひとも利用したいと願っていることだろう。
もちろん、いくらかの新機能は、次世代のiPodやiPhoneのハードウェア上でのみ利用可能となる予定である。その良い例としては、高速無線LAN規格の802.11nへの対応と、FMラジオトランスミッション機能が挙げられる。ステレオBluetooth、改良されたWi-Fi速度、短距離のFMトランスミッション機能などを総合するならば、携帯電話としての非常に魅力的かつ競争力のある特長が浮かび上がるが、ポータブルメディアプレーヤーとしてのiPod touchは、独特の進化を遂げることにもなるだろう。
こうした変更を、すべての人が歓迎するわけではないだろう。アクセサリ製品メーカーのBelkin、Griffin、DLOなどは、これまで長きに渡って、iPod対応のFMトランスミッターの大量生産を手がけてきた。もしiPod touch(や将来的には他のモデルのiPod)に、FMトランスミッション機能が内蔵されるようになれば、それは同時に、「iTrip」を始めとする優れた製品ラインアップの終焉を意味するものとなる可能性がある。Appleは、(音声録音機能に関して採用されたように)FMトランスミッター対応のアプリ購入を、ユーザーに対して求める可能性も常にあるが、いずれにしても、サードパーティーにとっては打撃である。しかしながら、競争の条件を同じにするならば、GriffinのブランドのFMトランスミッターアプリが、ダウンロード可能な無料アプリとして華々しいスタートを切る可能性もないわけではない。あくまでも、これらは筆者の推測に過ぎないものの、言うまでもないことだが、この結果は、どのようなものとなるのかを興味深く見守りたい。
Wi-Fi速度に関しては、現行モデルのiPhoneおよびiPod touchでは、5GHz帯の802.11aネットワークや、2.4GHz帯の802.11b/gネットワークがサポートされており、「Zune」や「PSP」などの他のポータブル製品でも、こうしたネットワークのサポートは、ますます一般的になってきている。とはいえ、すでにAppleは、「MacBook」や「AirPort Base Station」で、802.11nをサポートしており、新たにiPhoneやiPod touchでもサポートが追加されるのは、自然な流れである。802.11n規格がサポートされているWi-Fiネットワークに接続するならば、その通信速度の増加には、目ざましいものがあるのを体験できるだろう。だが、依然として大半の人々は、一般的な802.11b/gのルータを利用して、旧規格のWi-Fiの通信速度のみを利用しているのが現状である。実のところ、大勢の人々が、あまり802.11nやデュアルバンドのルータ製品について知らない頃から、筆者は、Appleが、最新のデュアルバンドの「Airport Extreme Base Station」を、すべてのiPhoneおよびiPod touchユーザー向けに必須のアクセサリ製品として販売していく可能性に着目していた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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