Palmは、同社の次世代モバイルOSである「WebOS」用のソフトウェア開発キット(SDK)を一般向けに公開する準備を整えた。
PalmのMichael Abbott氏は米国時間4月1日、Web 2.0 Expoでこれまでごく限られた招待ユーザーにしか公開されていなかった「Mojo SDK」をすべての開発者に提供する準備が整ったと発表した。
同氏は、Palmが提供する通知サービスを用いて開発者が「Palm Pre」の下端のメッセージングストリームを操作する方法を示し、また、WebOSユーザーが古いPalmアプリケーションを稼働できるようにするためのエミュレータを発表することにより、Palmの過去の資産を維持するための手段も提供した。
Abbott氏は開発者向けに、「Mojo Messaging Service」について詳細に説明した。PalmのWebOS担当製品管理ディレクターであるPaul Cousineau氏によると、Mojo Messaging Serviceとは、新しいインスタントメッセージの受信など、開発者がステータスの更新情報を送信するために利用することのできるプッシュ通知サービスであるという。
Appleが「iPhone OS 3.0」イベントで披露したばかりの技術に似ているようだが、実は実装方法が少し異なる。Appleの通知サービスでは、実行中の任意のアプリケーションにおいてテキストメッセージのようなポップアップウィンドウを表示するのに対し、MojoとWebOSでは、アプリケーションを中断させることなく通知バーを表示する。
明らかにPalmは、WebOSに多くの開発者をひきつけることにより、携帯電話業界で大流行しているモバイルアプリケーションへと参入したいと考えている。WebOSアプリケーションの構築に使用されるHTML、CSS、Javascriptなどの技術に精通した人々にアピールするつもりだとCousineau氏は述べた。
1日のこの発表の前には、Palmが同社の従来の開発者向けにも魅力的な製品を提供していることが明らかとなった。Cousineau氏によると、「Classic」は、WebOSに同梱されるエミュレータで、古いPalm OSアプリケーションがPreやその他のWebOS携帯電話で稼働できるようにするためのものだという。
1日には、Palmのウェブサイトの登録ページが利用可能となった。SDKのダウンロードは無償で、Palmのデベロッパーアソシエーションのようなものに加入する必要もないと、Cousineau氏は述べた。
何度も質問が投げかけられたにもかかわらず、Cousineau氏はPalm Preの価格やリリース日については明らかにしなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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