4月に携帯電話カンファレンス「CTIA Wireless 2009」が開催されるが、今年はかなり控えめな内容になると思われる。しかし、だからといってニュースがないわけではない。
CTIA Wirelessの開催に先立ち、Opera Softwareは米国時間3月26日、「Windows Mobile」および「Symbian」搭載機器向けブラウザ「Opera Mobile」のバージョンアップを行うことを発表した。この「Opera Mobile 9.7」は通信事業者や携帯電話メーカーといった企業レベルのBtoB顧客に向けられたものだが、同社が「近い将来」リリースするとしている個人ユーザー向けダウンロード版に準備されているものを、ここから垣間見ることができる。
とりわけ個人ユーザー寄りで、Operaが他に勝ることを切実に必要としている機能は、FlashやAjaxといったウェブ技術への対応だ。簡単に言えば、これによりFacebookのようなサイトの閲覧や「Flash Lite」を使ったYouTube動画のストリーミングが向上する。動画再生は大きな意味がある。モバイル機器向けブラウザでは優勢なOperaだが、動画再生機能の強化は遅れ気味で、「Skyfire」といったライバルが先を行っていた。
ウェブ標準の対応拡大に加え、Opera Mobile 9.7は新しい圧縮エンジン「Opera Turbo」にも対応する。Operaは3月中旬のプレビューで、Opera Turboはデータ量を最高80%圧縮でき、遅くてどうにもならないネットワーク接続を軽快にすり抜けることが可能になると述べている。またOperaによると、バックエンドにレンダリングエンジン「Presto 2.2」が搭載されるという。Presto 2.2はデスクトップ機向け「Opera 10」のアルファ版に採用されており、このOpera 10は現行のOperaよりスピードアップしている。
最後になるが、Opera Mobile 9.7はウェブ標準の「Acid3」テストで100点満点を取得していること、「Google Gears」とグラフィックス高速化の標準「OpenGL ES」に対応していることも売りにしている。きたるべき個人ユーザー版は、こうした新機能を搭載し、さらにモバイルブラウザとは別に動く、新しいウィジェット管理機能を搭載するとみられている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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