アイルランドに本社を置く半導体設計ベンチャーのMovidiaは、携帯電話上で撮影した動画を編集できるプロセッサ「MA1100」を開発した。日本の携帯電話メーカーや通信キャリアに売り込みたい考えだ。
MA1100は携帯電話向けのプロセッサで、携帯電話で撮影した動画の色補正や、セピア色などへの色変換、ズームなどを、携帯電話上でできるようにするというもの。H.264、MPEG-4、MPEG2ビデオなどの動画フォーマット、720pのHD(高品位)映像にも対応するという。動画のフレームレートは最大30fpsとなる。音声コーデックとしてはMP3、AAC、AAC+に対応する。
「日本の携帯電話機は世界で最も先進的であり、今回の製品は明確に日本市場をターゲットとしている」とMovidia COOのPaul Costigan氏は語る。ユーザーが携帯電話で動画を撮影し、その場で加工して動画共有サイトに投稿するという使い方を想定しており、通信キャリアにとってもデータ通信が増え、収入につながるとアピールした。
MA1100はMovidiaにとって初めての製品となる。今夏よりサンプル出荷を開始し、開発キットなども提供する。年末には量産したい考えだ。具体的な価格については明らかにしていない。また、2月16日からスペインのバルセロナで開催される携帯電話関連の展示会「Mobile World Congress」でデモを展示する予定だ。
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