iPhoneがなかったら、スマートフォン市場の成長は第3四半期中に鈍化していた、とあるアナリストは考えている。
そのアナリストとは、Needham & CompanyのCharlie Wolf氏だ。Mac関連のニュースサイトMacNNが報じた通り、Wolf氏は米国時間12月2日にいくつかのデータを発表した。同氏は、第3四半期中にスマートフォン市場で見られた連続的成長(計28.6%)は事実上、全てiPhoneの増加分と考えているという。たしかにAppleは、同四半期にiPhone 3Gを発売して690万台を売り上げ、16.6%の市場シェアを獲得し、第2位のスマートフォンベンダーとなった。
スマートフォン市場の成長が第3四半期中続いたことをすべてAppleの功績とするのは一見無理があるように思える。もっともスマートフォン市場のリーダーであるNokiaの第3四半期決算は芳しくなかったが、同四半期中のスマートフォン市場の成長速度は、それまでの成長速度を大幅に上回っていた。そんな中Wolf氏は、iPhone 3Gがあれだけヒットしなかったら、スマートフォンの成長は鈍化していたと考えている。
しかし、これは現在の第4四半期にとっては不吉な前兆かもしれない。Wolf氏は、第3四半期中に販売された200万台ものiPhoneは各販路に割り当てられただけで、第4四半期までは消費者に販売されなかった可能性があると指摘している。つまり、ホリデーシーズン中のスマートフォン市場の成長は、横ばいか、鈍化する可能性すらあるということだ。Appleと提携する通信事業者は販路にある在庫の一掃に取り組んでおり、さらに現在の景気低迷でスマートフォンに対する需要も落ち込んでいる。
しかしWolf氏は、消費者、特に米国の消費者は、iPhoneやBlackBerryといったハードウェアとソフトウェアが一体化した携帯電話を選ぶ傾向にあることから、AppleとRIMの2社は安泰と考えている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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