サンフランシスコで開催中の「CTIA WIRELESS I.T. & Entertainment 2008」の会場で、これまでNokiaの携帯電話向けに書類閲覧ソフトを提供してきたQuickofficeが、「iPhone」と「iPod Touch」に向けた新しいアプリケーション4本のデモを行っている。Appleの「MobileMe」利用者が対象だ。
まず登場する「MobileFiles」は、GoogleやBox.netの書類を含む電子メールの添付書類をiPhoneから閲覧可能にするものだ。現在この機能はiPhoneでは提供されていない。QuickofficeはMobileFilesを、無料の閲覧専用アプリケーションとして11月にリリースすると見られる。
続いて、Quickofficeはさらに3本のアプリケーションをリリースする計画だ。それぞれスプレッドシート、Microsoftの「Word」書類、「PowerPoint」のプレゼンテーションを閲覧編集できるもので、「Quicksheet」「Quickword」「Quickpoint」という。価格はいずれも10ドルになるらしい。性能面では、QuicksheetとQuickwordはMobileMeの添付書類をマルチページのファイルとしてわかりやすく表示でき、また画面をタップして2通りの方法で編集が可能になっている。閲覧だけなら無料ということもあり、iPhoneから編集しMobileMeのアカウントへ保存できるようにするのに、3タイプの書類すべてだと30ドルかかるというのは法外な感じもする。誰もが3つのアプリケーションすべてを必要になるわけではないだろうが、そのようなユーザーに対しセット購入割引を用意すべきだろう。
Quickofficeの有料アプリが登場する2009年第1四半期までに価格と製品展開で他社からの挑戦がないとすれば、Quickofficeは市場で優位に立つ。いちばんのライバルとなりそうなDataVizからは、iPhoneへの対応についてあまり多くは聞こえてこない。しかし同社は、「Windows Mobile Pocket PC」と「BlackBerry」向けに主力の閲覧ソフト「Documents To Go」の新バージョンをリリースしたところで、論理的に考えると次の攻略プラットフォームはiPhoneになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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