「iPhone」はユーザーが目にする画面やユーザーが行った操作をキャッシュ目的ですべて記録している、と話すiPhoneハッカーがいる。
近日刊行予定の「iPhone Forensics: Recovering Evidence, Personal Data, and Corporate Assets」の著者であるJonathan Zdziarski氏によると、ホームボタンを押したときにアプリケーションの画面がフェードアウトするクールな効果を実現するため、iPhoneは直前にユーザーが行ったアクションのスクリーンショットを記録しているという。
米国時間9月11日に行われたウェブキャストで、Zdziarski氏はパスワードで保護されたiPhoneに侵入できることを披露し、記録されたスクリーンショットはアプリケーションが閉じられた後でおそらく削除されるが、犯罪捜査のテクニックを使えばスクリーンショットを回収できると語った。ほかにも大半の記憶デバイスについて、消去されたデータは捜査目的で復元が可能なのだという。
Wiredの記事によると、Zdziarski氏はスクリーンショットのキャッシュについて、「これを止める方法はない」と語ったという。「この件についてわたしは、ちょっと板挟みになっている。プライバシーの重大な漏えいだからAppleにはこれを修正してほしいが、一方で犯罪捜査には有用だ」
ところで、パスワードでロックされたiPhoneへの侵入については、記事によると、Zdziarski氏のデモは1時間近くかかり、その際、特別なファームウェアのセットを作る必要があったという。今回問題とされているのは、パスワードで保護されたiPhoneの電子メール、テキストおよびボイスメッセージにアクセスできるという、8月に発見されたセキュリティホールとは別のものだ。
この件についてAppleの関係者に電子メールでコメントを求めたが、返答は得られなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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