富士通は7月30日、発売を8月1日に控えたシニア世代に向け携帯電話「らくらくホンV」に関する説明会を実施した。会場には、CMキャラクターを務める女優の大竹しのぶ氏も登壇し、実体験を交えて使いやすさをアピールした。
らくらくホンシリーズは、販売累計1300万台を突破したヒット商品。その背景として富士通 取締役副社長の富田達夫氏は「セグメントを明確にして、操作性を追求して開発した。修理部門も子会社化するなどし、ケータイビジネスのライフサイクルを1つの部に集中させて迅速なDecision(決定)ができるようにした」と説明した。
また、携帯電話開発を担当する富士通 経営執行役 モバイルフォン事業本部長の佐相秀幸氏は「らくらくホンは、NTTドコモの900シリーズに搭載されたFeliCaやGSMなどのニーズに応じたものなど、親切、簡単、見やすい、安心を追求しながら愚直にやってきた。機能としては、表面的には単に“見やすい”などの表現になってしまうが、これはいくつもの研究を集結したもの。古典的な技術を深掘りしたものだ」と技術力をアピールした。
ノイズキャンセリング機能で、雑音の中でも相手の声を聞き取りやすくする「スーパーはっきりボイス2」を搭載しているが、このノイズキャンセリング技術はフォーミュラ・ニッポン(DoCoMo TEAM DANDELION RACING)でも使われており、ドライバーとコックピット間のやりとりにも起用されているのだという。日常生活でも、駅のアナウンスなどのノイズカットに効果的だという。
今回のらくらくホンVは見やすさ、聞きやすさ、片手で開けられる「オープンアシスト」を搭載。さらに、健康管理機能を強化しているのも特長だ。内側のカメラに人差し指の第一関節付近を当てて脈拍を測定したり、健康機器メーカーであるタニタの体組成計や血圧計と連携し、数、脈拍、連携機器で測定した体重などをグラフ表示できる。
応援に駆けつけた大竹しのぶさんは、「バンドが入っている稽古場で使ってみたらクリアでびっくりした」と使用感を語った。また、自身でもさまざまな人とのメールのやりとりを明かし、「倉本聰さんが最近メールを始めて、メールを送ってきてくれた。絵文字付きのメールを送ったら、どうやってそれができるのかわからないと悔しがっていたので、今度、らくらくホンをおしつけたい」などと話した。
「年を重ねると新しいことへのチャレンジがおっくうになるけれど、70歳でも80歳でも90歳でも、新しいことにトライして欲しい。人と人とのコミュニケーション、言葉をやりとりするのにらくらくホンが役立っていくとしたら、こんなに嬉しいことはない」と語った。
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